横浜楽友協会第34回定期演奏会に行ってきました[追記あり]

2012年7月21日文化・芸術,音楽

毎年、横浜楽友協会の定期演奏会に行っています。今年は本日でした。場所は、神奈川県立音楽堂です。

横浜楽友協会 第34回演奏会

セットリストは次の通りです。

第一部

  • 「春の猟犬」吹奏楽のための演奏会用序曲 (アルフレッド・リード作曲)
  • セント・アンソニー・ヴァリエーションズ(原典版) (ウィリアム・H・ヒル作曲)

第二部

  • 交響曲第2番 ホ短調 作品27 (セルゲイ・ラフマニノフ作曲)

E.C.

  1. 『花神』テーマ (林光作曲)
  2. 星条旗よ永遠なれ (J.P.スーザ作曲/A.リード編曲)

今年もプレトークから聞いていました。プレトークは、指揮の小田野
さんと楽団員の方が演奏曲について簡単な説明をしてくれます。

今年は、小田野さんから横浜楽友協会の簡単な説明もありました。パンフレットには、楽団員が書いた説明が書かれていますが、外から見た横浜楽友協会についてと言う事でした。

以下、メモしながら聞いた事を、まとめ直しています。私は音楽の専門家ではありませんので、間違いが含まれていると思います。もし、間違いがありましたら、コメントで教えていただけると助かります。

小田野さんから見た横浜楽友協会とは、

交響曲を吹奏楽で演奏する楽団で、交響曲と吹奏楽の間の垣根を取った楽団。吹奏楽で演奏する楽団はあるけれど、全曲を吹奏楽アレンジして演奏する楽団は他にはない。この様に演奏する事は面白い事だが、面白さと大変さは紙一重。交響曲を吹奏楽で演奏する為に、弦楽器と同じ小技を例えばクラリネットが演るのは大変。吹奏楽でのクラリネットは部分的だが、弦楽器の代わりとなると吹きっぱなしになる。

と話されていたと思います。

(追記 2012-07-20 22:07 コメントでトランペット吹きさんに教えていただきました。交響曲全曲をアレンジして演奏する吹奏楽団は他にあるそうです。ただし、吹奏楽を意識した編曲になっているそうです。横浜楽友協会は、原曲に忠実に編曲するので、おもむきが違いますね。)

本日演奏される、「交響曲第2番 ホ短調 作品27」を作曲したラフマニノフの話になりました。

ラフマニノフは、ロシアからアメリカに半亡命した。ピアニストだけど作曲家で、指揮もする。音楽家は、今も昔も食べて行くのが大変。ピアニストとして演奏していればお金にはなるけれど、作曲もしたいと言う欲求があったはず。

ラフマニノフは、(音楽的に)綺麗な楽譜を書く。それに、ロシアの広大な草原の様に、スケールが大きい。

交響曲第1番は、初演に失敗した。作曲が悪い場合もあるが、演奏者のやる気にもよる。それが原因で、しばらく作曲できなくなる。

しかし、結婚して落ち着いてきて、交響曲第2番を作曲。ロマンチックで、ステップアップした内容になっている。

交響曲第2番には、後で思い出せるメロディーがあるはず。交響曲のフレーズは、普通8小節だが。この曲ではフレーズが16小節ある。フレーズが長いので、演奏者が盛り上がりすぎない様に押さえるような指導も必要だった。

と言う事だったと思います。

では、演奏を聞いた感想をまとめて行きたいと思います。

まず第一部の『「春の猟犬」吹奏楽のための演奏会用序曲 (アルフレッド・リード)』です。小田野さんは、「吹奏楽の定番で、明るくてリズミック。ABA構成となっている。オープニングに丁度良い。」と話されていました。

確かに、元気の良い曲です。演奏が始まった瞬間から、「聴きに来て良かった〜」と思いました。Bパートはうっとりと聴けました。

二曲目の『セント・アンソニー・ヴァリエーションズ(原典版) (ウィリアム・H・ヒル)』は、ちょっと難しいような感じの曲でした。小田野さんのお話によると、短縮版を演奏するのが普通なんだそうです。原典版を演るのは珍しいとの事でした。

第一部の楽器(楽団員)の配置では、小田野さんの正面には、若くて綺麗なフルート奏者が二人並んでいました。まあ、たまたまなのでしょうが、綺麗な方が正面だとやる気が出るのかも?! もちろん、他の楽器の奏者の方も美人です!!

続いて第二部です。第一部のフルート二人組は、三列目になっていました。でも、小田野さんのほぼ正面です。

『交響曲第2番 ホ短調 作品27 (セルゲイ・ラフマニノフ)』の演奏時間は約一時間との事。眠らずに聴いていられるか心配でしたが、大丈夫でした。

過去の演奏会では、眠ってしまった事もあったので…。ごめんなさい。

交響曲第2番は、4楽章からなります。それぞれの印象は次の通りです。

  1. バスクラリネットから始まる。早大なイメージ。
  2. 1stバイオリン担当のソプラノSAXの指の動きが速い! マゾスティック的。
  3. 感じたイメージは、「明るい」「落ち着く」「幻想的」「草原」「大地」でした。終わり方が素敵なデクレシエンドになっていました。
  4. 激しく始まります。嬉しさと喜びを表している感じです。全楽章のまとめ的でした。

私は、第3楽章が好きでした。

演奏終了後、鳴り止まない拍手。割りと早いタイミングで、アンコールを促す拍手に変わったと思います。

  • EC1: お礼の様な感じの曲でした。
  • EC2: 横浜楽友協会のアンコール定番曲です。今年の見せ場はピッコロデュオでした。毎年、見せ場担当が変わるのかな? いつも通り、小田野さんが客席に「拍手」の指揮をしてくれます。「拍手」を通じて、一緒に楽団員として演奏している感じになれる、幸せな時間です。

こうして、無事演奏会が終了しました。

今回、楽団員の方にチケットを取り置きして貰いました。実は、職場ですぐに会えるのですが、取り置きしておいていただいて、「関係者受け付け」って言うのを体験してみたかったのです。

取り置きしていただいてわかったのですが、当日自分でチケットを持って行くよりも、遥かに楽です。

舞台公演などで、関係者受付がある理由がわかりました。

ご招待・預かりチケット

今年初めて気が付いたのが、アンコール曲のセットリストが掲示されている事です。スタッフの方に聞いたら、もう10年以上掲示しているとの事でした。

アンコール曲セットリスト
こんなに、丁寧に書かれていたのですね。知りませんでした。

ちなみに、次回は第35回記念と言う事で、みなとみらい大ホールが会場となっています。

O. レスピーギ作曲 交響詩の、ローマ三部作に挑むそうです。

  • ローマの祭り (Feste Romane)
  • ローマの噴水 (Fontane di Roma)
  • ローマの松 (Pini di Roma)

来年も、ぜひ行きたいと思います。

【過去記事】

Posted by お市のかた