映画「Start Line」を観てきました
9月3日(土)に公開となった映画「Start Line」を、新宿K’s cinemaで観てきました。
私は10:40の回を見たのですが、客席の半分くらいが埋まっていた程度でした。K’s cinemaは、予約ができません。窓口で、入場整理券と引き換えて、整理券番号順の入場となります。初日の舞台挨拶(トーク)付きなので、もっとたくさん来ると思って、朝早く(8時10分頃過ぎ)から並びました。おかげで、整理券の番号が1番でした。
私は、4月に試写会で観ましたので、2回目になります。やっぱり、良い作品です。
映画「Start Line」の試写会に行ってきました
あらすじ
生まれつき耳の聞こえない今村彩子は、聞こえる人とのコミニュケーションが苦手。彼女の祖父と母の立て続けの死が、彼女を打ちのめします。そんな中、偶然触れたスポーツバイク。自転車で風を感じ、自転車で日本を縦断して、コミュニケーションがテーマのドキュメンタリーを撮ろうと決意します。
伴走者と一緒に沖縄からスタートした物の、あいつぐトラブル。体力低下とコミュニケーショントラブルによるストレスに打ちのめされます。苦しみながらも到達した北海道での奇跡の出会い。そして、ゴールの宗谷岬まで1km。ゴールに待ち受ける物は…。
映画が公開されるまで、番外編が何本かアップロードされてました。また、各種メディアで取り上げられて、再び興味が増しました。
映画を2回目で観て、初めて気付くシーンとか、メディアで取り上げられていたのはココだったのかと気付くシーンがありました。
基本的にはロードムービーなのですが、要所要所で道中を振り返っていて、わかりやすくなっています。編集の上手さを感じました。伴走者の堀田さんとのやりとりのシーンでは、乱暴な画面の切り替わりがそのまま使われたり。結構、インパクトがあります。
監督が聴覚障がい者と言う事だけあって、「聞こえない人って、こんな時に困るの?」とエピソードも織り込まれています。
- マスクをしたまま話されると口を読めない
- 地図を見ながら、同時に口を読む事ができない
- 口の動きが小さい人だと、口の動きを読み辛い
- 初めて話す人だと、慣れていないので読み辛い
逆に、耳が聞こえない、あるいは手話の便利なエピソードも織り込まれてました。
- 補聴器を外すと全く音が聞こえないのでグッスリ寝られる
- 手話での道案内は立体的でわかりやすい
なるほど〜。具体的な状況が提示されているので、わかりやすいです。
こうやって、分析的には映画の事を書けるのですが、感想となるとむずかしいです。上手く感想を書ける人ってすごいなぁ。
今回の私の感動ポイントは、メディアでも取り上げられていた、今村監督自身ができないことを伴奏者の堀田さんのせいにして、逃げていた事に気付くところです。「自分の欠点を、他人のせいにしてしまえば楽」は、真理を突いていると思います。この真理を旅の途中で気付けた今村監督は偉いです。
逆に、今村監督は気づけていないと思いますが、自転車の車輪が回る、シャリシャリと言う音がリアルで良かったです。自転車が走っている映像に車輪の音が入っていることで、自分自身も自転車に乗って、今村監督の後を走っている感覚になれます。そして、しまなみ海道のシーンでも、私が走った時の様子を思い出せました。
しまなみ海道サイクリング
そして、音楽が良いんですよ。調子良く走っている時の軽快な音楽も良いですし、辛い時の音楽も良いです。サウンドトラックでないかな…。その時は、ライダーズハウスでの松山千春さんの歌も入れて欲しいです。あの合唱は、卑怯だべさ。
[amazonjs asin="B000B52CHS" locale="JP"]なお、手話ニュース8:45でも取り上げられるそうです。予定では、9月5日(本日です)らしいです。
私は、「Start Line」の応援団もやっています。もし、観に行きたい場合は、私にお知らせください。特別鑑賞券(1,300円)を持っています。もう一回観に行っても良いと思っているので、ご都合が合えば、一緒に行けますよ。
映画「Start Line」応援団
映画が終わった後、今村監督のトークショーがありました。内容がネタバレを含むので、ネタバレがあっても良いという方だけ、次のページにお進みください。
ディスカッション
私もコミュニケーションについては悩んでおります。(主に職場)
私もコミュニケーションについての努力や、人と交わる勇気が足りないのかもしれません。
一つ分からないのは、坂道でも快適な自転車を手に入れて、じゃあ旅でもしてみようかな、までは分かるのですが、なぜそれを映画にしようと思ったのでしょうか?
単なるひらめきだったのでしょうか。
チハルさんへ、いつもコメントありがとうございます。
コミュニケーションは難しいです。永遠のテーマです。
今村監督は、前からコミュニケーションをテーマにした映画は撮りたかったそうで、母と祖父が亡くなった失意から立ち上がるために自転車での日本縦断を決意し、縦断しながらコミュニケーションを取ることを目標にしていたので、それを映画にすれば良いと考えたようです。