ZFSのL2ARCの効果も調べる(SMB編)
ZFSのARCの効果を調べてます。きっかけは、次のメールです。
ZFSでARCをOFFにすると、WriteよりもReadの速度の落ち方が激しいと言う事です。最初、ARCのOn/Offで測定し、次にL2ARCも含めた調査をしました。昨日の時点では、AFP接続(Netatalk使用)の場合です。
- ZFSでARCの効果を調べる : プラスα空間 (2015年5月25日)
- ZFSのL2ARCの効果も調べる : プラスα空間 (2015年5月27日)
ARCだけのOn/Offだと、Readの落ち込みが大きい様ですが、L2ARCだとWrite/Readでの落ち込み量の変化は小さそうです。
SMB接続(Samba使用)だと、Write/Readの落ち込みが変わらないという情報もありました。調べてみました。
まずは、SMB1(Samba3.6.25使用)でのFIOによるベンチマーク結果と、速度低下率です。
Read/Writeでの速度低下率に差は見られません。ARC/L2ARCをOFFにした時の速度低下率が低いです。何故?
次に、SMB2(Samba3.6.25使用)でのFIOによるベンチマーク結果と、速度低下率です。
速度が、SMB1に比べて速くなりました。
やはり、Read/Writeでの速度低下率に差は見られません。ARC/L2ARCをOFFにすると、なぜかSequential Writeの速度が大幅に上昇します。何故?
Sambaのバージョンを変更してみました。SMB2(Samba4.1.18使用)でのFIOによるベンチマーク結果と、速度低下率です。
Random Read/WriteがSamba3に比べてSamba4の方が速くなっている様です。
Read/Writeで、速度低下率には差が見られません。また、ARC/L2ARCをOffにすると、Sequential Writeが速くなります。変。
最後に、SMB3(Samba4.1.18使用)でのFIOによるベンチマーク結果と、速度低下率です。
Read/Writeで、速度低下率には差が見られません。L2ARCをOffにした時のRandom Writeの速度の上がり方が異常です。
確かに、SMB接続だと、ARC/L2ARCのOffによるRead/Writeの速度低下率の差が見えない様です。
ARC/L2ARCをOffにしてWriteすると、速度が上昇するのは、ARC/L2ARCに書き込むのに時間がかかるからでしょうか? でも、速度が上昇するのが、Sequential WriteだけだったりRandom Writeだけだったりするのがよくわかりません。
ちなみに、測定環境は次の通りです。
- サーバスペック
- Pentium G630T (MEM 16GiB)
- ARC 15GiB (DRAM)
- ZIL 8GiB (SSD)
- L2ARC 16GiB (SSD)
- データプール(upool) (HDD)
- FreeBSD 10.0
- クライアントスペック
- MacBook Pro Retina 13 (Early 2015) i5 (MEM 16GiB)
- USB3-GigabitEtherアダプタで接続
- OS X 10.10.3 Yosemite
結局、原因がどこにあるのか、よくわかりませんでした。
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