Ubuntu 10.04にnetatalk 2.2alpha3インストール
netatalk 2.2alpha3がリリースされました。インストールしてみました。なんか、毎週末に、Netatalkをインストールしています。やはり、Netatalkのインストールが、趣味になっている様です。
Netatalkの開発は、すごい勢いで進んでいますね。素晴らしいです。
インストールは、次の記事を参考にしています。HATさん、ありがとうございます。
Netatalk and Sambaは、分量が多くて、読むのが大変だと思います。何回か読めば、理解できると思います。
大まかな、インストール手順は、次の通りです。他のパッケージを、ソースからビルドするのと、同じ手順です。
- 関連ツールインストール
- インストール済みのNetatalkを削除
- Netatalk本体インストール
- パッケージダウンロード&展開
- configure
- make
- sudo make install
- Netatalk設定
- 動作確認
工程1, 2については、次の記事を参考にしてください。
設定ファイルは、あらかじめmvで退避して置きます。アンインストールの前に、sudo service netatalk stopで、サービスを停止しておいて下さい。
$ cd /etc/default $ sudo mv netatalk .netatalk.old $ cd /etc $ sudo mv netatalk netatalk.old
工程3に入ります。工程3-1も、上記の記事を参考にしてください。ダウンロードするパッケージは、2.2alpha3 (gzip)です。お好みに応じて、(bzip2)をお使い下さい。
パッケージは、~/work/netatalkで展開しています。
工程3-2です。configureします。
$ cd $ cd work/netatalk/netatalk-2.2alpha3 $ ./configure --enable-debian \ (UbuntuはDebian系なので) > --enable-srvloc \ (SLPのために必要) > --prefix=/usr \ (できたファイルは/usr以下に置く) > --with-pkgconfdir=/etc/netatalk \ (設定ファイル置き場) > --with-uams-path=/usr/lib/netatalk (ユーザ認証ライブラリ置き場)
conigureの結果は、前回と同じなので、省略します。
configureのオプションは、色々あります。configure –helpで出てきますので、ご確認下さい。
次の工程3-3は、コンパイルです。
$ cd $ cd work/netatalk/netatalk-2.2alpha3 $ make
記載を省略しますが、コンパイル後のバージョンも確認しています。次のコマンドで確認できます。
$ cd $ cd work/netatalk/netatalk-2.2alpha3 $ ./etc/afpd/afpd -V
工程3-4は、インストールです。
$ cd $ cd work/netatalk/netatalk-2.2alpha3 $ sudo make install
インストールされたバージョンを確認します。
$ /usr/sbin/afpd -V afpd 2.2alpha3 - Apple Filing Protocol (AFP) daemon of Netatalk This program is free software; you can redistribute it and/or modify it under the terms of the GNU General Public License as published by the Free Software Foundation; either version 2 of the License, or (at your option) any later version. Please see the file COPYING for further information and details. afpd has been compiled with support for these features: AFP3.x support: Yes TCP/IP Support: Yes DDP(AppleTalk) Support: No CNID backends: dbd last tdb SLP support: Yes Zeroconf support: Yes TCP wrappers support: No Quota support: Yes Admin group support: Yes Valid shell checks: Yes cracklib support: No Dropbox kludge: No Force volume uid/gid: No ACL support: No EA support: ad | sys LDAP support: No afpd.conf: /etc/netatalk/afpd.conf afp_signature.conf: /etc/netatalk/afp_signature.conf AppleVolumes.system: /etc/netatalk/AppleVolumes.system AppleVolumes.default: /etc/netatalk/AppleVolumes.default UAM search path: /usr/lib/netatalk/ Server messages path: /etc/netatalk/msg/
工程4です。各種設定をします。新しくインストールされた設定ファイルと、前回の設定ファイルとを比較して、違いを確認しておいた方が良いと思います。
$ cd /etc/default $ diff .netatalk.old netatalk $ sudo cp -p .netatalk.old netatalk $ cd /etc/netatalk $ diff ../netatalk.old/AppleVolumes.default AppleVolumes.default $ diff ../netatalk.old/AppleVolumes.system AppleVolumes.system $ diff ../netatalk.old/afpd.conf afpd.conf $ sudo cp -p ../netatalk.old/* .
/etc/default/netatalk, /etc/netatalk/afpd.conf, /etc/netatalk/AppleVolumes.defaultの設定は、次の記事をご覧下さい。
いよいよ、工程5に移ります。設定が終わったら、netatalkを起動します。
$ sudo service netatalk start Starting Netatalk services (this will take a while): cnid_metad afpd.
atalkdが無いと起動しなかったバグも、直っていました。
なお、Ubuntu側で、ファイルシステムの拡張属性を有効にしておく必要があります。
Mac OS X側での動作確認です。今回は、念入りにチェックしてみました。Mac OS Xは、Snow Leopard(10.6.4)です。ちょっとさぼっていて、10.6.5に上げていません…。
- Finderから、サーバが見えるか?
- フォルダを作れるか?
- ファイルをコピーできるか? (Mac→Ubuntu、Ubuntu→Mac)
- ファイルのパーミッションとタイムスタンプはどうか?
- 拡張属性はついているか?
- ファイル名の確認(日本語、禁止文字、長いファイル名)
Finderから、サーバが見えています。私の設定では、guestでつながってしまうので、「別名で接続…」で、接続し直しました。
つないだ後、Finderでフォルダを作りました。作れました。
Finderで、ファイルのコピーをしました。Mac→Ubuntu、Ubuntu→Macのどちらとも、大丈夫でした。
ファイルのパーミッションとタイムスタンプを確認しました。
Mac OS X(ターミナル)での、パーミッションとタイムスタンプの確認です。
$ cd /Volumes/username $ ls -l SnowLeopard.png -rw-r--r--@ 1 username staff 10818 11 17 22:14 SnowLeopard.png
Mac OS X(Finder)で、「情報を見る」と次の様になりました。
Ubuntuでの、パーミッションとタイムスタンプの確認です。
$ cd $ ls -l SnowLeopard.png -rw-r--r-- 1 username username 10818 2010-11-17 22:14 SnowLeopard.png
3つとも、一致していました。
Ubuntu側で、拡張属性を確認します。
$ getfattr -d SnowLeopard.png # file: SnowLeopard.png user.com.apple.metadata:kMDItemIsScreenCapture=0sYnBsaXN0MDAJCAAAAAAAAAEBAAAAAAAAAAEAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAJ user.com.apple.metadata:kMDItemScreenCaptureType=0sYnBsaXN0MDBZc2VsZWN0aW9uCAAAAAAAAAEBAAAAAAAAAAEAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAS
付いていました。
ファイル名の確認です。
- Finderで、濁点・半濁点付きのファイル名に変更してみました。Ubuntu側でも、同じファイル名を確認できました。
- Finder側で、"/"付きのファイル名に変更してみました。Ubuntu側では、該当箇所が":2f"に変わっていました。
- Ubuntu側で、":"付きのファイル名に変更してみました。Finder側では、該当箇所が"#3403"に変わっていました。
- 長いファイル名(全角83文字+半角2文字+拡張子".png")のファイル名まで、付けられました。
この程度確認すれば、大丈夫でしょうか?
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ディスカッション
そのnetatalk上のファイルだと「情報を見る」にeveryoneしか表示されてません。
netatalk 2.1.x迄と同じ結果です。
ローカルのファイルだと、everyoneの他にもxxx(自分)とか、幾つかの項目が表示される筈だし、それらを変更できるはずです。
Snow Leopard同士のAFP接続でもローカルと同様に扱える筈です。
netatalk 2.2の場合はLDAP云々の設定をしてやれば、
ちゃんと扱えるようになる筈ですが、私はまだ確認していません。
そもそもLDAPの知識を持ってないし。
HATさんへ、コメントありがとうございます。
LDAPの設定をしなければならないのですね?
かなり、敷居が高そうです。