アナログ生活

日常生活についての色々 in お市 のーと

私、わたし

書名私、わたし
著者緒方英秋(おがたえいあき)本の所在図書館
出版社講談社価格1,500円+税
出版年2002年01月24日評価★★★★☆
読書期間2017年09月13日〜2017年09月15日
心に残った言葉

ほめているようで本音は違うとか、探りを入れるとか、遠回しな話し方や裏のある言い回しは、ろう者の世界では通用しません。手話では、そんなことをしていたら真意が伝わりにくくなるだけなのです。

私、わたし P178より

「人間として、一番怖いことって孤独だと思う」

彼は言いました。

「自分が悩んでいるときに、まわりに助けてくれる人がいなければ、ひきこもるか自殺するしかなくなる。でも支えてくれる人がいれば、同じ立場の仲間がいれば、気持ちが楽になるし、苦しみから開放される。私はそうだった」

私、わたし PP191-192より

人を表面的なことだけで判断するのは間違いです。それは差別のもとです。耳が聞こえない、車いすに乗っている、エイズ、ゲイ......彼らには障害がある。かわいそうだ。自分たちより劣っている。そんなふうに決めつけている人がいるけど、そんなのおかしいですよね。会って話してみなくちゃ、何もわかりませんよね? だから、あなた方が人を判断するときは、実際に会って話をした上で決めるようにしましょう

私、わたし P225より アメリカのろう学校の先生の言葉

ろう者であること、そして心は女だけれど体は男であること。たしかにどちらも社会的に弱い立場です。
ただ、そのおかげで私は、少しは人の痛みを感じ取れるような人間になれたかもしれません。少なくても私は、外見の印象だけで物事を判断するのはよそうと思っています。自分がいやだったことは、人にしていいはずはないのですから。

私、わたし P229より

感想

緒方さんが、体の性と心の性の違いに気が付き、自分としての生き方を見つけます。ろう×LGBTとして、初めてカミングアウトされたようです。

この本を読むと、聴覚障害による生き方の違い、LGBTとしての生き方の違い、そして両方を併せ持つ場合の生き方の違いを理解できます。

例えば、ろう者の中で裏のある話し方通じないと言うことが、書かれています。緒方さんは、家族全員がろう者で、ろう者である事の誇りを持っています。ろう者同士の付き合いは、ろう学校などで身につけていきます。

孤独が人間として一番怖い事、たしかにその通りかもしれません。何かに悩んでいるとき、同じ悩みを持つ人がいることがわかれば、救われます。これが普通の人が、普通の人として語ることができるのです。あえて普通の人と書きましたが、ろう者でゲイなのです。ろう者であっても、ゲイであっても、そうでなくても、孤独では生きられないし、悩みに押しつぶされてしまいます。

孤独は、他者による間違った判断からもたらされるのかもしれません。お互いに話してみればわかることなのに、コミュニケーションを取らないために、誤解したままになります。それは、悲しいことですよね。

どんな状況であっても、自分を見失なわなければ、生きていけることを理解できました。私は、自分を見失わずにいられるのでしょうか?

私、わたし

読書記事

今村監督の「ろう・難聴 × LGBT の子どもたちに、500人のエールを届けたい!」で紹介されている本を読んでみました

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