WordPress+CloudFlareに3つのルールで劇速に(CloudFlareプラグインの使い方)[追記あり]

2020年5月5日Web-log・ココログ関連,WordPress,パソコン・インターネット

ついに、PageSpeed Insightsで、モバイル、パソコンとも速度項目で100点を出せるようになりました。これはすごい。

PageSpeed Insightsモバイル

PageSpeed Insightsパソコン

次の手順で設定します。

  1. CloudFlareプラグインのインストール (2016-10-14 07:00)
  2. CloudFlareプラグインのデフォルトに設定
  3. デフォルト設定からの変更
  4. Page Rulesの設定

ただ、この手順を取るだけで、PageSpeed Insightsで100点を取れるわけではありません。表示をブロッキングするCSS/JavaScriptの排除など、基本的な項目をクリアしておく必要があります。「サーバーの応答時間を短縮する」を改善することが目的です。

  • CloudFlareプラグインのインストール (2016-10-14 07:00)

「CloudFlareプラグインの使い方」と言うタイトルなので、インストール方法を書かなければなりませんね。

使用するプラグインは次のものです。WordPressの検索画面から探してインストールして、有効化してください。

有効化されると、設定CloudFlareができますので開きます。

設定画面

この画面で、EmailとAPIキーを設定します。EmailはCloudFlareのアカウントで使用しているものです。APIキーの場所は、ちょっとわかりにくいかもしれません。

画面右上のMy Settingを開きます。

My Setting

次の画面のView API Keyをクリックすると、APIキーが表示されます。

API確認

これを、プラグイン画面のAPIキーに入力し、Save API Credentialsを押せば、インストール完了です。

マルチサイトの場合、各サイトでの設定が必要です。

2. CloudFlareプラグインのデフォルトに設定

CloudFlareプラグインがVer.3.0.2になって、機能が増えました。

CloudFlareを使っている場合、WordPressにはこのプラグインが必須です。このプラグインを入れないと、WordPressに通知されるIPアドレスにCloudFlareの物が使われてしまい、CloudFlareのIPアドレスがSPAMとして認識されてしまう危険性があります。

プラグインのデフォルト設定は、WoedPressとCloudFlareを組み合わせて使う時に、なるべく問題が起きない様な、最低限の設定になっています。これを見直して、高速な設定にします。デフォルト設定で何が設定されるかを確認の上、設定を見直しました。

CloudFlareプラグイン

Applyを押します。「Apply Default Settings」で設定されるのは、Rulesだけの様です。すでに、Rulesが設定されているとエラーになります。

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3. デフォルト設定からの変更

プラグインで設定された内容を、CloudFlareのコントロールパネルから変更します。

Speed

最初の設定ではRocket LoaderがOffになっているので、Automaticにします。JavaScriptの読み込みが、劇的に改善されます。

Rocket Loader

原理などは、次の記事に書きました。

CloudFlareのRocket Loaderがすごい

Page Rules

次の内容が設定されています。wp-admin/*にアクセスする時は、バイパスする(Cacheをしない)設定です。

デフォルトルール

このままでは良くないので、次の章で設定し直します。

他の項目は?

SpeedにAuto Minifyがあって、JavaScript/HTML/CSSのMinifyができます。私は、WordPressのプラグインのAutoptimizeでMinifyしているので、CloudFlareの機能は使っていません。

WordPressのAutoptimize(2.1.0)の設定

4. Page Rulesの設定

難しいのが、Rulesの設定です。CloudFlareのルール設定は、次のページで解説されています。

安定設定

この設定次第で、速度が大幅に変わりますし、しくじるとWordPressをちゃんと使えなくなります。デフォルト設定のRulesは、wp-admin/*へのアクセスをバイパスするだけです。非常に安全です。また、httpあるいはhttpsのどちらかだけを受け付けるようになっています。

サイトタイプURLシングルサイトhttps://example.com/wp-admin/*

このままだと、WordPressをマルチサイトで運用している時に困ります。また、httpとhttpsの両方を受け付ける事ができません。次の様に修正します。

サイトタイプ URL
シングルサイト example.com/wp-admin/*
マルチサイト(サブディレクトリ) example.com/*wp-admin/*
マルチサイト(サブサイト) *example.com/wp-admin/*

実は、これでも問題があります。example.comとwww.example.comの両方でアクセスできる様にしている場合です。結局の所、次のURL設定にしておけば、どんな場合でも対応できます。

サイトタイプ URL
全種類 *example.com/*wp-admin/*

実際のルールは、CloudFlareのコントロールパネルパネルのPage Rulesで設定します。

CloudFlareルール変更

ルールを開いた後、スパナボタンを押します。すると、次のポップアップが開きます。

CloudFlareルールURL

URLを直し、Save and Deployを押します。"Disable Performance"になっていますが、これはこのままにします。Rocket Loaderなどを、wp-admin/*に適用しない設定となります。

このルール設定は、WordPressを安定的に使う様にするための物です。

劇速設定

(追記 2015-10-15 20:30 エレクトリック・コマース・サイトの様な、ダイナミック・コンテンツを多用するサイトでは使わないでください。更新がうまくいかず、お客様に迷惑をかける場合があります。ご自身も損害を被るかもしれません。)

劇速設定の原理は、wp-admin以外のアクセスを全てcache対象にする事です。この方法を最初に知ったのは、次のページからです。Thank you very much!

次のURLにルールを設定します。

サイトタイプ URL
全種類 *example.com/*

CloudFlareのコントロールパネルパネルのPage Rulesを開いた後、Create Page Ruleボタンを押します。

CloudFlare新規ルール

Freeプランの場合、ルールは三つまで使用出来ます。

CloudFlareルール追加

開いた後、URLを入力します。ルールを追加する順番が重要です。最初のルールから順に評価されていきます。このルールは、追加する形にしたいので、Orderで、Lastを選んでおきます。そして、+ Add a Settingを押します。そして、Cache LevelをCache Everythingにして、全てをキャッシュする様にします。

20161015cloudflare-rule3-2

Cache Levelの意味は、次の資料をご覧ください。

CloudFlareのサーバにキャッシュされている時間を制御するEdge Cache TTLは、最短の2 hoursにします。これは、コメントなどがなるべく早く反映される様にするためです。

(追記 2016-10-15 20:30 Edge Cache TTLを設定すると、キャッシュヒット率が低くなる様になってしまいました。そのため、この設定を外しました。)

実用設定

この設定をすると劇速になります。ですが、このままだと、困る事が3つあります。

  • プレビュー画面が更新されない
  • ページを更新してもcacheが残ったままになる
  • プラグインやテーマを更新しても反映されない

他に、wp-login.phpに問題が発生するのでは? と思った方もいらっしゃると思います。調査の結果、問題無い事がわかりました。wp-login.phpは、nocache_header()を呼び出しています。これは、max-age=0を設定する様です。max-age=0が設定されていると、CloudFlareはcacheしません。この為、wp-login.phpは心配しなくて良い事がわかりました。CloudeFlareのキャッシュのポリシーは次のページをご覧ください。

ただ、時々ログインに失敗する事はあります。ブラウザでページをリロードすれば、解決します。

プレビュー画面が更新されない

全ページをキャッシュする様にしてしまうと、プレビュー画面もキャッシュされてしまいます。これを防ぐ方法は、次のページで知りました。Thank you!

プレビューをcache対象外にする為に、次のURLにルールを設定します。

サイトタイプ URL
全種類 *example.com/*&preview=true*

CloudFlareのコントロールパネルパネルのPage Rulesを開いた後、Create Page Ruleボタンを押します。

(2020-05-05 追記 “preview=true"の後ろに"*"が必要です。これが無いと、iOSのWordPressアプリのプレビューが、キャッシュ対象になってしまいます)

CloudFlareルール改

CloudFlareプレビュー

プレビュー状態のURLを指定します。Cache LevelをBypassにして、キャッシュしない様にします。OrderはCustomにして、2番目になる様ににします。

CloudFlareルール順番変更

Orderの設定は、左のボタンで変更可能です。

ページを更新してもcacheが残ったままになる

ページを更新した場合、そのページのcacheをクリアします。CloudFlareのコントロールパネルあるいはプラグインから、該当ページのcacheをクリアします。CloudFlareのコントロールパネルなら、CachingPurge Individual Filesで、プラグインならHomePurge CachePurge Individual Filesを選択します。

CloudFlare Purge Cache

この後、該当ページのURLを入力します。httpとhttpsの両方をクリアする必要があります(両方でアクセスできる設定になっている場合)。

CloudFlareキャシュクリア
最後に、Purge Individual Filesを押すと、キャッシュがクリアされます。

プラグインやテーマを更新しても反映されない

プラグインとテーマが入っているwp-content/*もCloudFlareのcache対象になっています。この為、CSSやJavaScriptがcacheに残ったままになります。これを解決する為に、CloudFlareのコントロールパネルから、全ページのcacheをクリアします。ただし、一時的にパフォーマンスが低下します。

CloudFlare Purge Everything

プラグインの設定画面からもcacheのクリアができます。
キャッシュクリア

Purge Cacheを押すと選択肢が現れるのでPurge Everythingを選びます。

キャッシュクリア確認

Purge Everythingを押すと、cacheがクリアされます。

CloudFlareのプラグインのHome設定に、"Automatic Full Cache Management"と言う項目があり、"On"にしています。もしかすると、この設定がされていれば、大丈夫なのかもしれません。外見に関する更新があった時は、Cacheをクリアすると書かれているので。

Automatic Full Cache Management

(追記 2016-10-14 07:00 これをOnにしていても、ページや投稿を更新しても反映されません。どういう時に効果があるのかわから無いので、デフォルト設定のOffに戻してしまいました。)

キャッシュ管理

(追記 2017-05-12 23:13 コメントを投稿しても表示されないと言うご連絡がありました。再び、この項目を"On"にして運用したところ、コメントの投稿後すぐに表示されるようになりました。また、投稿の更新をすると、すぐに反映されるようです。この項目は"On"にするのが良さそうです。)

Automatic Cache Management

最終設定

最終的なルール設定は、次の表の通りです。example.comは、お使いのドメイン名に変更してください。

ルール番号 URL Cache Level Disable Performance
1 *example.com/*wp-admin/* Bypass On
2 *example.com/*&preview=true* Bypass
3 *example.com/* Cache Everything

CloudFlare最終ルール

設定した結果、CloudFlareのキャッシュが非常に効いている事がわかります。キャッシュにヒットしたアクセスがオレンジ色です。2週目辺りから、キャッシュにヒットするアクセスが増えているのがわかりますか?途中、アクセスが極端に減っている日は、CloudFlareの使用を一時中止していたためです。

CloudFlareキャッシュグラフ

(追記 2016-10-15 20:30 キャッシュヒット率が非常に低下してしまっていたので、Edge Cache TTLの設定を外しました。これにより、キャッシュヒット率が回復しました。

キャッシュヒット率遷移(過去1ヶ月)

設定を変更した時間(午前7時)あたりから、キャッシュヒット率が向上しています。

キャッシュヒット率遷移(過去24時間)

このルールの設定の結果、PageSpeed Insightsのスコアが、モバイル、パソコンとも100になりました。ただし、このルールの設定前に残っていたのは、「サーバーの応答速度」だけでした。このルールを設定しても、基本的にこれ以外の項目は改善されませんので、勘違いの無い様にお願いします。

ちなみに、本サイトの場合、CloudFlareに頼らずとも、モバイルとパソコンのスコアは90以上を取れるようになりました。サーバーの応答時間は0.5秒〜0.9秒程度です。

WordPressの高速化
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Posted by お市のかた