舞台「マンマミーヤ新劇場版:S.Q.S.」を観てきました[追記あり]

2012年12月25日アニメ・コミック,パソコン・インターネット,マナカナ,芸能・アイドル

10月25日(木)、舞台「MAMMA MIYA!!~マンマ・ミーヤ!!~」のコードネーム「S.Q.S.」を観てきました。場所は、東京池袋の「シアターグリーン」の「BIG TREE THEATER」でした。

このブログ記事のタイトルは、「ヱヴァンゲリオン新劇場版:Q」と引っ掛けています。正式なタイトルは、先に書いた通りです。

なお、「マンマミーア(MAMMA MIA)」ではなく「マンマミー(MAMMA MIYA)」となっているのは、誤植ではありません。

公演はとっくに終了していますので、思いっきりネタバレします。

あらすじは、次の通りです。

スーパーマーケットのパートで、ソーセージばかりを焼いている女性。彼女のたった一つの趣味は、自分を主人公にした小説を書く事でした。その小説の内容をパート仲間に聞かれ、読み聞かせたのでした。今回はその2回目です。その内容とは…。

場所は、田舎の村。温泉街です。この村は、ダムの建設によって、湖底に沈む事が決まっており、住民は立ち退きを迫れています。

村を護ろうと居座る者、補助金や裏金をもらってこの村から去って行く者と様々でした。

村に残っているのは、喫茶店を経営している間照薫、鵜飼いをしている襟久ごろう、ストリッパーの山本ただこ、警官の蜷川(にながわ)さや夫と母美名健次、そして突然転がり込んできた謎の女性の捨石ゆきこだけでした。

その村人を追い出そうとしているのが、隣村の実力者の密林志織とその取り巻きの小暮章太郎でした。

密林が村人を追い出そうとしている時に現れたのが、自称弁護士の打蔵俊介と鹿上のぞみでした。法律の知識を繰り出して、密林達を追い払います。それで信頼を得た打蔵達でしたが、その正体はこの村のどこかにある財宝のレアメタルを狙うこそ泥でした。

レアメタルを護っていたのは、お清めの塩も陰陽師(おんみょうじ)も効かないオバケ(Q太郎)でした。Q太郎は、クイズに正解すればレアメタルを渡すと言っています。鹿上はクイズに正解できました。その時、犬の鳴き声がして、犬が苦手なQ太郎は逃げて行ってしまいました。打蔵と鹿上は、まんまとレアメタルを手に入れました。

その頃村では、山本が謎の焼死、襟久の鴨小屋が丸焼けにと言う事件が起きていました。犯人として疑われたのは密林達でしたが、真犯人は捨石でした。

15年前に間照の娘が、ガードレールの整備されていない道路で車ごと崖から落ち死亡しています。ガードレールが整備されていない事で間照の娘が死んだと、役場の職員を責めた山本と襟久。責められた職員は、その事を苦にして自殺してしまいます。その自殺した職員の母が捨石だったのです。その恨みを晴らすためにこの村にやって来たのでした。

でも、パートの彼女が書いていた小説はこんな展開ではありませんでした。小説を書き換えていたのは、彼女が首を絞めて殺したはずの娘、有希の亡霊でした。

娘を殺した事を苦悩する間照に、村に残った者全員から突きつけられる銃口。間照は射殺されてしまい、小説は終わります。

舞台は変わり、病室にいるパートの彼女。呆けてしまっている様で、今日は西部劇と温泉街の絵本を読んでもらっていました。

パートの彼女の娘の有希が、お見舞いに来ました。首を絞めて殺したと思っていた有希は生きていたのです。有希は母を赦していたのでした。伝えたかったのは、今の状況を「(その)まんま、見いや」(マンマミーヤ)と言う事です。

あらすじをまとめるにあたり、次のウェブサイトと比べ、私が書いた内容を確認しました。

「マンマ・ミーヤ」では、三倉茉奈さんと三倉佳奈さんは、ゲストとして、オバケのQ太郎に扮しての出演でした。メイクも衣装もオバQそのもので、とてもレアです。茉奈Qと佳奈Qです。

茉奈Q 佳奈Q

萌え絵風イラストで再現してみました。雰囲気が伝わりますでしょうか?

茉奈さんは恥ずかしがって、佳奈さんはノリノリで、観ていて面白かったです。

舞台自体は仲間内の発表会の様で、ストーリーに感動すると言う感じではなかったです。ですが、出演者の歌(替え歌)とダンスが素晴らしかったです。

この話は、「マンマミーヤ」2部作の後編です。前編は「チッチキチータ」、後編は今回の「S.Q.S.」です。

「S.Q.S.」のストーリーは、西部劇だった「チッチキチータ」をなぞった物だった様です。登場人物の名前も、「チッチキチータ」での名前をもじった物になっています。

チッチキチータ 名前の由来 S.Q.S. 役者(敬称略)
マデリン マデリン

までり
までり かおる
間照 薫
(通称 マンデリン)
喫茶店のママ 原田薫
ステイシー ステイシー

すていし
すていし ゆきこ
捨石 ゆきこ
役場職員の母 空ゆきこ
エリック エリック

えりく
えりく ごろう
襟久 ごろう
合鴨農法を営む農家 MaEDA
ニーナ、手下達 ニーナ

にながわ
にながわ さやお
蜷川 さや夫
警官 柳橋さやか
ボビーラッキー ボビー

ぼびな
ぼびな けんじ
母美名 健次
警官 海老澤健次
リンダ リンダ

山本リンダ

山本ただこ
やまもと ただこ
山本 ただこ
ストリッパー ただこ
ダグラス ダグラス

だぐら
だぐら しゅんすけ
打蔵 俊介
こそ泥
(自称弁護士)
木村俊介
(SHUN)
ジェシカ ジェシカ

じょうしか

しかじょう
しかじょう のぞみ
鹿上 のぞみ
こそ泥
(自称弁護士)
林希
グレッグ妹 JuNGLE(役者)

ジャングル

密林
みつばやし しおり
密林 志織
隣村の実力者 JuNGLE
グレッグ兄 グレッグ

ぐぐれ

こぐれ
こぐれ しょうたろう
小暮 章太郎
密林の取り巻き 向野章太郎
ゆき
有希
パートの娘 伊藤有希
きゅうたろう
Q太郎
レアメタルの番人 三倉茉奈
三倉佳奈

(追記 2012-11-25 01:24 下線部は、zeko0223さんのコメントにより追加した部分です。)

「チッチキチータ」を観た人は、そのつながりから「S.Q.S.」を観て、最初から笑っていました。「チッチキチータ」を観ていない私は、置いてけぼりを喰った感じです。最初から取り残されました。

使われている音楽は、ミュージカル「マンマミーア」と同じ様に、ABBAの曲だと思います。

私がわかったのは、「Mamma Mia」「Money, Money, Money」だけでしたが。後で、「S.O.S.」と言う曲があるのを知りました。今回のタイトルと替え歌が「S.Q.S.」なのです。

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次の記事の写真を見ていただけるとわかりますが、宣伝パンフレットが、CDジャケットの丸パクリ! (笑)

まぁ、良いんじゃないでしょうか。

私が観た感想は、次の通りです。

良かった所

  1. ゲストコーナー
  2. 歌(替え歌)とダンス
  3. 舞台効果と照明

良くなかった所

  1. 企画
  2. 脚本
  3. 音響

それぞれ、説明して行きます。

良かった所1. ゲストコーナー

ゲストは日替わりで、財宝のレアメタルの番人「オバケのQ太郎」で登場します。全身白の着ぐるみで、メイクもオバQそのままです。ちゃんと、頭には毛が3本あります。

別の日のゲストとして出ていたシルビアさんの場合の写真が公開されています。

ゲストコーナーの進行は、基本的にゲストにまかされている様です。必須なのは、財宝を渡す条件となるクイズだけだと思います。

三倉茉奈さんと三倉佳奈さんの場合、次のクイズでした。

Q1. 左目の下にほくろがあるのは佳奈ですが、おへその上にほくろがあるのはどちらでしょうか?

A1. 茉奈

鹿上(林希さん)の回答は「佳奈」で、ハズレでした。

確かに、ライブで佳奈さんのおへその上にはほくろがなかったと思います。このライブの様子は、次のページの「gravity×茉奈 佳奈 Special Live」にまとめた記事をご覧ください。

1問目に不正解だったので、2問目が出されました。

Q2. 昨日、茉奈と佳奈が喧嘩した理由は? 三択で。

  1. 佳奈が、「食器の後片付けをしない」と言った
  2. 茉奈がせっかく作った晩御飯を、佳奈が「食べない」と言った
  3. 佳奈が、「やっぱり今回のゲストには出たくない」と言った

A2. 2の「茉奈がせっかく作った晩御飯を、佳奈が『食べない』と言った」

鹿上が観客に拍手をさせ、回答の参考にしていました。私は、1番だと思って、拍手しました。

正解は2番で、私は不正解でしたが、林希さん(鹿上)は正解していました。パチパチ〜。林希さんは、「3番は違う」と、即答していましたし。

確かに、お互い疲れている事があるだろうから、食器の後片付けは余裕のある方がすれば良い事ですからね。食べ物を大事にする、茉奈さん達の事を考えれば、2番と言うのは自明なのかもしれません。

ゲストコーナーの中で、当時放送中だったドラマ「赤い糸の女」の番宣がありました。最初は普通に。

クイズに正解された後、茉奈さんと佳奈さんによる寸劇が入ります。財宝を取られた事で、死にかける佳奈Q。元気づける茉奈Q。

その寸劇の中で、佳奈Qが「みんな、『赤い糸の女』、見てな〜」(バタっ)と番宣を入れていました。

この寸劇のレベルが高いのです。さすが役者と言う感じでした。

ドラマ「赤い糸の女」については、次のページにまとめてあります。

良かった所2. 歌(替え歌)とダンス

普段、ダンスを中心に活動しているだけあって、ダンスはピカイチでした。特に、終演後のサービスステージでのダンスがすごかったです。

劇中で歌われる歌の歌詞が、替え歌になっています。元の歌を知っていると、ちゃんとその曲にあっている事がわかり、かなり笑えます。逆に、元歌を知らないと、これまた置いてけぼりを喰らいます。

コードネーム「S.Q.S.」は、次のそれぞれの頭文字です。

  • S(それは). Q(Q太郎). S(さんだ!)
  • S(すごい. Q(Q太郎). S(尊敬!)
  • S(祝!). Q(Q太郎). S(最高!)
  • S(しょっぱくないよ!). Q(Q太郎). S(その調子!)

パンフレット「MAMMA MIYA!!」「S.Q.S. Songs」より

元の歌詞の「S.O.S.」の部分を、「S.Q.S.」として歌っています。

さらに、オバQの能力の一つ、時速50kmで空を飛ぶと言う事も歌詞に含まれています。

替え歌の中でも、「マンマミーヤ」と、この「S.Q.S.」のレベルが高かったです。作詞者を見たら、この作品の脚本を書いた、山本潤平さんです。さすがです。

MaEDAさんのサービスステージのダンスがピカイチでした。MaEDAさんは、襟久の役をやっており、常時かがんで背を低く見せています。私は、最初それに気づかず、背の小さい人が演じているのだと思っていました。

良かった所3. 舞台効果と照明

舞台背景がスクリーンとして使われており、補助的な説明に使われていました。「チッチキチータ」がどういう話だったのかと言うビデオ放映と、替え歌の歌詞表示に使われていました。

特別に優れていると言う程でもないですが、ちゃんと舞台進行に合わせて、効果的な照明がされていました。

良くなかった所1. 企画

前編・後編に分けるのは構わないのですが、別の日の公演とするのが残念でした。前編を観ていないと、後編で笑いの中に入れません。後編だけでも、ストーリー的には成り立っているのですが、前編との関連がある所に付いて行けなくなり、置いてけぼりを喰らいます。

舞台が始まる時に、「チッチキチータ」の説明ビデオが流れます。でも、私はこのビデオだけだと、理解できなかったのです。時間は短いし、英語で説明されているので、字幕を読まないとわからないし。日本語でOKと言う感じでした。

一つのストーリーのエッセンスを取り出して短くし、同じ日に1幕・2幕で、前編と後編をやれば良かったんじゃないかな? ゲストは毎回呼んで。

「チッチキチータ」で7公演、「S.Q.S.」で7公演、合わせて14公演ありました。

「S.Q.S.」で呼ばれたゲストは、清水宏さん、三倉茉奈さん・三倉佳奈さん、シルビア・グラブさん、濱田マリさん、西村直人さん、原田優一さんの、7人です。

スケジュールの調整が難しいのかもしれませんが、うまく回せばこの7人で全公演をカバーできたんじゃないですかね。

三倉茉奈さん・三倉佳奈さんの場合だったら、三倉茉奈さんだけが出る公演、三倉佳奈さんだけが出る公演、三倉茉奈さん・三倉佳奈さんの両方が出る公演にすれば、最大で3倍の入場者数が見込まれます。

「チッチキチータ」と「S.Q.S.」のセットチケットは9,000円です。どちらか一つだと前売り券で5,000円です。

「チッチキチータ」と「S.Q.S.」両方の公演を観てもらっても9,000円です。これを前編・後編を1部・2部に分けて同日に1回の公演でやる事にします。上記の組み合わせの場合、3公演観てもらえる事になりますから、5,000円×3=15,000円の売り上げとなります。この企画の方が、主催者にとっておいしいのではないでしょうか?

ゲストの役者さんは嫌がるかもしれませんが…。

良くなかった所2. 脚本

今回の話を超ザックリまとめると、次の内容になると思います。

村を護るために主人公を中心に村民が結束するも、最後は村民の裏切りに遭い、主人公が死亡。実は、それは絵本の中の話で、主人公の妄想だった。

前編・後編で、ストーリーや名前に関連性を持たせて笑いを取ると言うアイデアは良いと思います。ただ、娘の有希の関係が希薄です。感動までには至りませんでした。最後は結局、妄想オチでしたし。

財宝が「レアメタル」と言う設定って、どうなんでしょうか?

レアメタルは、精錬が大変で、取り出すのが大変なのです。精錬済みのレアメタルが隠されていたと言う事でしょうか? でも、伝説だったら、そんな昔にレアメタルの価値がわかる訳もなさそうです。

普通に、金とかダイヤモンドとかにしておいても問題なかったと思います。

言葉の響きで選んだのでしょうか?

良くなかった所3. 音響

「BIG TREE THEATER」は小さな劇場でした。全部で、100名くらいしか入れないんじゃないかな?

その割りに、スピーカーの音量設定が大きいのです。終盤では慣れたのですが、最初はやかましくて、耳が痛くなりました。

音が割れる様な事は無かったので、技術的にはきちんとクリアされていると思いますが、観る人の事をあまり考えていないのではないでしょうか?

色々、辛口のコメントでごめんなさい。

イラストについて

なお、イラストを描くにあたり、次の本を参考にしています。

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  • 茉奈Q … P91制服着崩し編FRONT
  • 佳奈Q … P96ジャージ[パターン1]FRONT

絵を描くのには、ペンタブレットintuos4 640-K1とグラフィックソフトPixelmator2を使っています。

今だと、intuos4の後継機、intuos5が出ています。

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(追記 2012-11-25 01:42)

zeke0223さんからのコメントにより、小暮と密林の名前の由来がわかりました。ありがとうございます。表を修正しました。

また、「チッチキチータ」を観に行かれた三倉佳奈さんが、「チッチキチータ」と「S.Q.S.」につながりがある事をネタバレしてくれています。

これを読んだ時点で、観に行くと言う判断をしていれば、私の感想が変わってきたと思います。

それと、ご本人達のブログ記事へのリンクを掲載するのを忘れていました。

Q太郎メイクを落とした後の写真が掲載されています。

Posted by お市のかた