辞書登録できなくなっていた「ことえり」がApple Careで解決しました
昨年Macbook Proに切り替えてから、egbridge Universal 2が使えなくなってしまいました。英数字の入力ができないのです。egbridge Universal 2を再インストールしてもダメでした。
Mac OS X 10.6 Snow Leopard、OS X 10.7 Lionも同様の症状です。
自分では確認していないのでわからないのですが、どこかで読んだのは、egbridge Universal 2は、64bitカーネルに対応していないとか…。
それで仕方なく、「ことえり」を使おうとしていたのですが、辞書登録ができないのです。そればかりか、登録に使った単語を入力できなくなってしまいました。
登録したのは、子供の名前と、佐田詠夢(さだ えむ)さんの名前です。
どちらも、登録単語を入力しようとすると、入力した文字が消えてしまうのです。
詠夢さんの場合は、次のようになります。
- “emu"と入力して変換しようとする
- 画面上には"えm"と一瞬表示され、ちょっとした間の後、消える
- 最後に入力した"u"だけが残る
「ことえり」メニューから、登録単語の、検索/削除もできない状態です。
非常に困っていたのですが、対策方法を見つけられないでいました。
こんな時のための、Apple Care(Appleサポート)です。今回は、Apple製のアプリしか使っていないので、これで解決できなかったら、Apple Careを利用している意味がありません。
前回は、ダメダメでしたけれど…。
Apple Careに電話する前に、Express Laneで予約番号を取っておくと、シリアル番号や質問の概要を登録しておけるので、少しだけスムーズです。電話口でシリアル番号を聞かれた時に、Express Laneの予約番号を伝えるとOKです。
それと、事前にソフトウェアアップデートをかけて、最新の状況にしておく事も重要です。使っているOS Xのバージョンを聞かれ、最新でない場合はアップデートしてくださいと言われてしまいますので。
そして、格闘する事2時間ちょっと。やっと解決しました。
結局、取った対策は次の2点です。
- “~/Library/Preferences/com.apple.JapaneseAnalysis"の再構築
- ディスクユーティリティで、アクセス権の修復
これで、問題が解決しました! Macbook Proを購入したのが、昨年の4月ですから、一年以上も放っておいた事になります。
問題解決までの、Apple Careでのやり取りをまとめておきます。
- 正しく辞書が開かれている事の確認
- Macbook Proをセーフブートする
- 起動時にCommand+Rを押してリカバリーモードにし、「ディスクを修復」する
- ユーザ辞書を捨てて新規登録する
- “~/Library/Preferences/com.apple.JapaneseAnalysis"を再構築
- 「ディスクのアクセス権を修復」する
それでは、詳しく説明していきます。
1. 正しく辞書が開かれている事の確認
これは、「ことえり」メニューの「環境設定を表示」で、「辞書」タブを選びます。必要な辞書が開かれているかを確認します。
これは問題ありませんでした。
実は、このスクリーンショットは現在の物で、問題があった時は「InputPrediction」「LearningDictionary」も開かれていました。
また、この後の作業で、この項目は毎回確認する必要があります。
2. Macbook Proをセーフブートする
Macの電源が切れた状態で、Shiftを押しながらMacの電源を入れます。そうすると、起動画面にプログレスバーが出ます。
何も問題なければ、数分以内に立ち上がるそうですが、問題があると10分以上かかると言われました。
数分待っても終了しなかったので、いったん電話を切り、確認後に再び電話をかける事になりました。
ところが、30分以上たっても、プログレスバーが進みません。困りました。
3. 起動時にCommand+Rを押してリカバリーモードにし、「ディスクを修復」する
再びApple Careに電話をかけて、対応方法を聞きました。先ほどとは、別の担当者が出ましたが、Express Laneの予約番号を伝えると、トラブルの内容がしっかり引き継がれています。すごいです。
まずは、電源ボタンを長押しして、セーフブート状態から強制シャットダウンしてくださいとの事です。
セーフブートの時、裏ではディスクの修復をしているそうです。それと同じ事を、ディスクユーティリティを使って実行します。
起動時にCommand+Rを押す事で、リカバリーモードに入ります。OS X Lionからの機能です。Lionのインストール時に、リカバリーディスクを作っておいて、良かった〜。かなり苦労しましたから。
リカバリーモードでの起動後は、ディスクユーティリティを実行し、OS X Lionの入ったディスクに対して、「ディスクを修復」します。
私の場合、問題が見つかり、無事修復できました。
そして、再起動後に「ことえり」を試してみましたが、改善しませんでした。
4. ユーザ辞書を捨てて新規登録する
私がユーザ登録していたのは、たった二つの単語です。なので、ユーザ辞書は消しても問題ありません。もし、たくさん登録してあった場合、辞書データの書き出し作業が入ったはずです。
ユーザ辞書は、"~/Library/Dictionaries"に置かれています。この辞書を捨てます。「ゴミ箱にポイしちゃってください」って言われました。軽いなぁ〜。(笑)
そして、「ことえり」メニューの「ことえり単語登録」で、「新規ユーザ辞書の作成…」を実行します。
そして、念のために、再起動です。
この作業をしても、改善されませんでした。
この時点で言われたのは、「データをバックアップして、OSを再インストールしてください」でした。
そこで私は、「ことえりの初期設定ファイルを消すなどの対処法はないのか?」と食い下がりました。
Apple Care担当者が調べたところ、それらしい解決方法がデータベースに登録されているのを発見したそうです。ですが、その方法を顧客に伝える権限が無いのだとか。
どうも、システムに重大な影響を与えるかもしれない作業に関しては、「シニア・アドバイザ」から顧客に連絡する必要があるようです。
5. “~/Library/Preferences/com.apple.JapaneseAnalysis"を再構築
電話を切らずに、そのまま待つ事約5分。シニア・アドバイザにかわりました。ところが電話口からは「(サポート)システムが固まったのでしばらくお待ちください。」と。をいをい、大丈夫か、そのシステム。Apple製だよね?
質問内容については、Express Laneの番号を伝えるだけで、相手側が理解してくれます。この辺りの引き継ぎがしっかりしていて、感心しました。
そして、問題の、"~/Library/Preferences/com.apple.JapaneseAnalysis"の再構築です。
次の手順です。
- “~/Library/Preferences/com.apple.JapaneseAnalysis" (フォルダ)をデスクトップに移動する
- Macを再起動する
そして、「ことえり」の辞書変換を試してみ所、単語入力ができるようになっていました!
そして、新規ユーザ辞書に、単語登録をして、きちんと動作する事を確認できました。
おぉ! さすが、シニア・アドバイザです。
念のため、私の方から「別の単語を登録して確認したい」と申し出て、確認しました。すると、なぜか、単語登録ができない状態になってしまっています。
「ことえり単語登録」を再起動すると、今度は「ユーザ辞書」が出てこなくなってしまったのです。
6. 「ディスクのアクセス権を修復」する
ここで、ディスクユーティリティを立ち上げ、「ディスクのアクセス権を修復」してくださいと指示を受けました。やってみたところ、エラーの嵐でした…。う〜ん、しばらくディスクのアクセス権の修復をやっていなかったからなぁ。
そして、再起動です。
無事、ユーザ辞書が現れ、辞書登録もできるようになりました。
ふぅ〜。
待ち時間も入れて、2時間以上かかりました。でも、辞書が使えるようになって良かったです。
Apple Careの延長サポートに入っていてよかったです。本当は、購入した時点で、この症状が出ていたので、さっさと聞けば良かっただけの話ですが。
最後に、Apple Care(Appleサポート)を利用する時の注意点をまとめておきます。
- OS Xを最新の状態にしておく
- 事前にExpress Laneで予約を取る
- 問題の症状を的確に伝える
- サポート担当者の指示を忠実に実行する
- 疑問に思った事は、とことん質問する
Macに詳しくない人の場合、「問題の症状を的確に伝える」「サポート担当者の指示を忠実に実行する」は難しいんじゃないですかね。
私の場合でも、相手に症状を伝えるのに苦労しました。
最後の「疑問に思った事は、とことん質問する」は、普通の人は無理なんじゃないかと思います。
私がApple Careへの電話代行サービスを始めたら、お金を取れるんじゃないかな?
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