舞台「 HUG!〜ステレオサウンズ」を観て来ました[追記あり]

2012年6月4日さだまさし,マナカナ,文化・芸術

舞台「HUG!〜ステレオサウンズ」初日を観て来ました。

場所は、東京・新宿・紀伊国屋ホールです。

HUGステレオサウンズ

「HUG!〜ステレオサウンズ」が発表になった時、正直、全く期待していませんでした。

コントなんだか、演劇なんだか、どっちつかずな感じで、つまらないものなるのではないかと。

舞台初日が近づくに連れ、Web、テレビなどで、情報が少しずつ伝わって来ました。それを見ると、なんだか面白そうな舞台です。

だんだん、期待が高まってきました。そして、本日、期待以上の出来だった事を確認しました。

舞台は、オムニバス形式です。複数の話が切り替わります。そんな形式の中で、作品の深いところでつながっており、完成度の高い作品となっております。

作品のタイトルでもあり、テーマでもある「HUG」(抱擁)がきちんと根っこになって、作品が組み立てられています。

脚本の中で、人間の心の弱い所を巧く掬い上げており、作品の中に深く入って行く事ができました。

ギャグを演じているシーンなのに、話の流れから、人間の暖かい気持ちを引き出しているシーンがあり、笑いながら泣いてしまいました。

(追記 2012-05-27 21:52 逆に、舞台上は悲しんでいるシーンなのに、状況からは笑うしかない場面もありました。)

観ていて、笑いから泣きまで、心の振幅を大きく揺さぶられます。

この感覚は、さだまさしさんのコンサートを聴いている時と同じだなと感じました。さださんのトークで笑い、唄で泣く。心の振幅が最大限までになります。

次のウェブサイトで読める「Confetti」2012年6月号の20〜21ページに、近藤芳正さんと三倉茉奈さんの対談があります。その中で、近藤芳正さんが「不器用な人を描きたい」と語っています。

「不器用な人」、つまりは「生きるのが下手な人」でしょうか?

生きるのが下手な人と 話がしたい
「ひき潮」 作詩: さだまさし

さださんと、つながったかな? ここは、歌詩の一部だけですが、全部読んでいただきたいと思います。

「都会の生活に疲れた人が、自分を取り戻すために、ひき潮の様に故郷に帰ろうか」と考えている歌詩となっています。

今回の舞台の中の演目の一つ「あきらめた僕たち」(作:南原清隆)がちょっと近い感じかな。

何だか、何を書いているかわからなくなってきましたけれど、「HUG!〜ステレオサウンズ」は良い舞台です。特に、ストレスをいっぱい受けて生活している人にとって。

舞台はまだ続きます。お近くの方はぜひご覧ください。

  • 2012年5月26日(土)〜6月2日(土) 東京・新宿・紀伊国屋ホール
  • 2012年6月9日(土) 佐賀市文化会館 中ホール
  • 2012年6月16日(土) 山口情報芸術センタースタジオA

(追記 2012-05-27 02:14)

初日って、観客側も緊張していて、なかなか笑いが出ない物なのです。でも今回は、前説があって、うまく導入してくれました。そのおかげで観客側の緊張がほぐれ、反応が良かったと思います。

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Posted by お市のかた