LANDISK HomeをWebDAVサーバ(Digest認証対応)にする
IODATAのNAS、LANDISK Homeを使っています。基本的に、常時電源ONで、家庭内ネットワークで共有しています。
[amazonjs asin="B000UVGI64" locale="JP"]一時期は、LANDISK HomeをMac OS Xのログインホームディレクトリに設定していた事もありました。
最近、その設定を外してしまって、ちょっと活躍の場面が少なくなってしまいました…。
そのLANDISK Homeをハックして、telnetできるようにしています。
ログインして、中身を色々調べていたら、WebDAVサーバ化できそうな感じがしました。前から、そんな感じがしていたのですが、やるメリットを見いだせなかったので、そのままにしていました。
最近、iPod touch/iPadから、WebDAVサーバにアクセスできると、非常に便利だと言う事に気が付きました。
それならと思い、格闘する事8時間。LANDISK HomeをDigest認証対応のWebDAVサーバにする事ができました。
ただし、LANDISK Homeにtelnetでログインできるように設定してある事が前提です。なお、壊してしまった場合、メーカーの保証を受けられなくなるかもしれません。自己責任でお願いします。
おおまかな手順は、次の通りです。
- 共有フォルダ作成
- telnetでLANDISK Homeにログイン
- WebDAV用ディレクトリ作成
- /をrwでmount
- Apache2設定
- 必要モジュールの読み込み設定
- 設定ファイル作成
- WebDAV用アカウント作成
- /をroでmount
- Apache2再起動
Apache2の設定を変えるだけなので、LANDISK Homeに追加ソフトのインストールは必要ありません。
詳しい設定方法は、有料のメールマガジンで配信します。購読、よろしくお願いします。
って書いたら、読者、付くのかな…。有料メールマガジンなんて、用意していないし…。
それはさておき、詳細手順です。
1. まず、LANDISK HomeのWeb管理画面に行きます。そして、詳細設定→共有管理→共有フォルダ追加に行きます。
画面の通りに設定して下さい。特に、共有フォルダ名が重要です。「webdav」にしないと、以下の説明と合わなくなります。アクセス権は、「全てのユーザに許可」にチェックを入れて下さい。後で、個別に設定します。
2. 次に、LANDISK Homeにログインします。IPアドレスは、お使いの環境の物を使用して下さい。
$ telnet 192.168.0.200
landisk login: root
Password:
3. その次に、WebDAV用のディレクトリを作ります。1.の設定通りに作ってある場合、次の通りです。
# cd /mnt/sataraid1/share/webdav/ # mkdir dav # chown apache:apache dav # chmod 770 dav
“dav"のowner/groupをapacheにして、アクセス権を770にしていますので、他のユーザからアクセスできなくなります。共有フォルダの下に"dav"と言うフォルダを作っているのは、予期せぬトラブルを防ぐためです。
4. LANDISK Homeの起動時は、"/"(ルートファイルシステム)が、書き込み禁止でマウントされています。このままでは、設定を変更できないので、rwでマウントし直します。
# mount -o remount,rw /
5. 次はApache2の設定になります。ここから、又説明が細かくなります。
5.1. 必要なモジュールを読み込むように設定します。/etc/apache2/mods-availableに設定が置かれているので、そこにシンボリックリンクを張ります。
# cd /etc/apache2/mods-enabled # ln -s /etc/apache2/mods-available/auth_digest.load # ln -s /etc/apache2/mods-available/dav.load # ln -s /etc/apache2/mods-available/dav_fs.loadf
5.2. 次が、肝の部分です。設定ファイルを編集します。/etc/apache2/mods-available/dav_fs.confと言うファイルは、使いません。/etc/apache2/mods-enabledの中に、新規作成します。
# cd /etc/apache2/mods-enabled # vi dav_fs.conf
設定ファイルの中身です。次の通りに設定して下さい。"192.168.0."は使用しているサブネットに合わせて変更して下さい。
DAVLockDB /var/lock/lanicn/DAVLock
Alias /dav "/mnt/sataraid1/share/webdav/dav/"
<Directory "/mnt/sataraid1/share/webdav/dav/">
Dav On
AllowOverride None
Order Deny,Allow
Deny from all
Allow from 127.0.0.1 192.168.0.
Options Indexes FollowSymLinks MultiViews
AuthType Digest
AuthName WebDAV
AuthDigestFile /etc/apache2/dav_digest
<LimitExcept GET HEAD OPTIONS>
require valid-user
</LimitExcept>
</Directory>
なお、この設定では、Webブラウザからアクセスすると、中身がダダ漏れになります。
5.3. WebDAV用アカウントの作成です。htdigestコマンドで作ります。htdigest2と言うコマンドもあるのですが、同じ物でした。
# cd /etc/apache2 # htdigest -c dav_digest WebDAV landisk Adding password for landisk in realm WebDAV. New password: Re-type new password:
接続する時のユーザ名を、"landisk"にしています。パスワードを適切に設定して下さい。
6. 設定が終わりましたので、"/"(ルートファイルシステム)を、読み込み専用にマウントし直します。
# mount -o remount,ro /
7. Apache2を再起動します。
# /etc/init.d/apache2 restart Forcing reload of web server: Apache2.
これで完了です。Mac OS Xなどからアクセスして、確認します。Finderの、移動→サーバへ接続…を選びます。
IPアドレスを入れて、「接続」ボタンをクリックします。
IPアドレスは、お使いの環境に合わせて変更して下さい。うまくマウントできたでしょうか? ファイルの出し入れはできますか?
Firefox等から、http://192.168.0.200/dav/にアクセスできていますか?
うまく行かない場合、LANDISK HomeのApache2のログを見て下さい。/var/log/apache2の、access.logとerror.logです。
うまく行っているようだったら、iPod touch/iPadからアクセスしてみます。次の記事を参考にしてみて下さい。
青空文庫/PDFリーダの、i文庫HDからもアクセスできました。
iPod touch/iPadからWebDAVサーバへは、iTunesを使わずに、無線でアクセスできるので、非常に便利です。
Windows7/XPからもアクセスしてみます。次の記事をご覧下さい。
文字化けも起きないようです。
LANDISK HomeをWebDAVサーバ化するのは、それほど難しい作業ではありません。
ですが、先にも書きましたように、ここまで来るのに8時間かかっています。この記事を書くだけで、足掛け3日、3時間もかかっていますし…。色々、苦労話があるのですが、長くなりましたので、別の記事にします。
LANDISK HomeをWebDAVサーバ化するのは、すごく便利なので、IODATAで準備して欲しいくらいです。でも、次の様な方法を取っているので、採用されないでしょう。
記事を読んだ所、DLNAサーバ機能を使っているようです。
なお、WebDAVサーバの設定方法の基本は、次のページを参考にしています。ありがとうございます。
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