サムソンの強さの秘密

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@may_romaさんのオススメの本の中に、次の物がありました。

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角川のセールの時に、安く購入しました。そして、やっと読み終わったので、読書ノートを書きました。

サムソンは、各国の先行する優れた製品を分析して改良し、さらには売り先の国に応じた適切な仕様、品質で供給する体制ができています。

新興国市場に売るためには、その為の製品仕様や品質を最適化し、新興国市場に受け入れられる商品を開発しています。そうなると、様々な仕様の商品を開発しなければならないのですが、それを管理するだけの体制もできています。

新興国でどう言った物が求められているかも、現地に滞在している社員が、徹底的に調査します。生活だけではなく文化までも。その上での商品企画です。

これらの商品は、多品種なのに、短期間で開発されています。その様な開発ができる体制になっているのです。

李会長の意思が製品に反映されているのですが、会長が細かく指示するのではなく、会長の意向を汲み取った参謀が戦略を抽象的に指示し、具体的な戦略と設計は現場重視で進みます。現場は高度に統一された管理体制の上で各部門が同時開発して行きます。

戦略は抽象化されトップダウンで、商品そのものはボトムアップで開発されます。

以心伝心的な考え方は東洋的なのですが、戦略が良いのと危機意識に基づいた行動で、売れる商品を短期間で多品種開発できちゃうんでしょうね。

日本のメーカは、サムソンの戦略のしたたかさとスピードの源(危機意識)を学んで、対抗して欲しい物です。

サムソンはコピー製品を作っているのではなく、先行する商品を徹底的に研究して、その上を行く物を作っています。

日本の伝統工芸が極められた芸術の様に、サムソンの工業製品は商品企画を極めて売れる商品を作り出しています。

サムソンの良い所を学び、日本のメーカが強い品質管理の分野の強みを生かした商品開発/販売をすれば、勝機はあります。それと、先行する技術のまま、次の商品を早く出す事も重要です。

このままだと、日本のメーカは間違いなく、負けてしまいますね。

Posted by お市のかた