リーディングドラマ「Re:」のツッコミ所
先日、CBGKで上映されたリーディングドラマ「Re:」を観てきました。
- リーディングドラマ「Re:」観て来ました。 : プラスα空間 (2014年12月22日)
あらすじは、次の通りです。
片山夏希の友達が、「イニシャルS」と言う人にもてあそばれて苦しんでいると、取引先の堂山参太郎に「破廉恥なマネは止めて欲しい」と、強い口調のメールを夏希が送ります。実はそれが勘違いと言う事がわかります。その後、一緒の仕事をする機会があり、二人の中は急速に接近します。ですが、二人の恋は…。
DVDが出ていますので、詳しくはそちらをご覧ください。
[amazonjs asin="B009JX8QPA" locale="JP"]いや〜、ツッコミ所、満載でした。そして、フラグ回収の嵐です。
ツッコミ所
大きなツッコミ所としては、次のところでしょうか?
- 堂山参太郎は自分の事を「イニシャルDのDouyamaです!」と言っていたけど、「Santaro」も「イニシャルS」だよね?
- メール返信毎に、「Re:」が増えて行くけど、どんなメールソフト使っているの?
- ビジネスメールなら、メールの件名は変えないよね?
- 会社経由のメールって、会社側が全内容を記録しているのが普通じゃない?
- 会社を辞めた後も、メールが届いたり読めたりしていたのはどうして?
1. 堂山参太郎は自分の事を「イニシャルDのDouyamaです!」と言っていたけど、「Santaro」も「イニシャルS」だよね?
最初の突っ込みどころでした。「イニシャル"S"の"Sasaki"さん!」と呼ばれ、「イニシャル"D"の"Douyama"です!」と答えてますが、"Santaro"の方だったら"S"だよね?
2. メール返信毎に、「Re:」が増えて行くけど、どんなメールソフト使っているの?
演出上の都合で、"Re:"を増やして行っただろう事は、理解しています。
返信のたびに、"Re:"を増やして行くのって、RFC(Request for Comments、インターネット標準規格)違反だよね?
ケータイのメールだと、"Re:"が増えたりしてました。PCのメールでも、お行儀の悪い物だと"Re:"を増やしたり、中には"Re[2]:"とする物もあったり。ちゃんと、RFCを読んで、メールソフトを実装して欲しいです。
「"Re:"が増えて行くなんて、珍しいソフト使っていますね?」「おまえもなー」とかの台詞があったら良かったのかな?
3. ビジネスメールなら、メールの件名は変えないよね?
これも、演出上の都合だろうと言う事はわかっています。"Re:"が増えすぎるのと、話の内容が変わった事を観客に伝える為に、件名を変えています。
ですが、ビジネスメールだと、同じ話題が続いているときの件名は変えませんよね? 本来は、Message-ID:で追えるのですが、件名(Subject:)もキーになっています。件名を変えられると、メールを追いかけられなくなってしまいます。
まあ、これはその人の考え方による物だから、仕方ないか。
4. 会社経由のメールって、会社側が全内容を記録しているのが普通じゃない?
セキュリティに気をつけている会社なら、社外へのメール、社外からのメールって、全部記録されていると思うのですが。それなのに、あんな内容のメール(!)を送っちゃうってことは、どちらの会社も、セキュリティが甘いのでしょうか?
それと、仕事の打ち合わせのメールで、上司に写し(Cc:)を入れないのは、おかしいんじゃないかと思いました。
これも、舞台演出上の都合なんでしょうね。
細かく説明する必要はないですけど、私用メールと言えど、記録されている事を意識していて欲しいと思いました。
5. 会社を辞めた後も、メールが届いたり読めたりしていたのはどうして?
これが、最大の謎ですね。社員が辞めても、メールアドレスがそのまま残っているなんて。しかも、辞めた人間が、そのメールを利用できると言う謎。セキュリティが甘いから、当たり前なのかな?
台詞では「何故使えるのか、良くわからないんですが。」と言っていましたが、「会社の方針で、退職後もメールが使えるんです。」とかハッキリさせた方が良かったのでは? と思いました。そんなセキュリティの概念の無い会社とは付き合いたくないですが…。
フラグ回収
脚本には、伏線が張ってあって、それを拾い集めるのは普通です。一部の伏線は「フラグ」と呼ばれる事があって、「地球に帰ったら、恋人と結婚するんだ!」って言ってた人が撃墜されるとか、などです。
「Re:」にもフラグがありました。
- おっぱい話からの情事
- 犬の名前からの結末
- 日本に帰ったら逢える! と飛行機に乗る参太郎と空港で待っている夏希
これらの内容を書いちゃうと、かなりのネタバレになるので止めておきます。リーディングドラマ「Re:」は、CBGKでこれからも続けて行きたいお芝居の様なので。
どんな感じで舞台が進んで行くかは、次のビデオで観られます。
まとめ
ツッコミ所満載ですが、娯楽としては楽しめます。12月22日公演を観ましたが、主演の、三倉茉奈さん、ココリコの田中直樹さんとも、上手でした。
田中さんの実直な様子が上手く活かされていたと思います。
茉奈さんは、本当に読みが上手です。声だけで、きちんと、演技をしています。夏希の台詞で、かなり色々、妄想できました。ヤバいゎ…。
でも、堂山参太郎を誘っちゃう片山夏希もだけど、その誘いに乗っちゃう参太郎も、いい加減だよな。最初に話を振ったのは、参太郎だったような感じだし。参太郎は、奥さんとの関係が良くなかったと言っていたけど、順番が逆だろう! と。夏希が、茉奈さんの様な女性だったら、わからないでもないか。
あまり、難しい事を考えずに、楽しんでしまった人の勝ちですね。あ〜、でももう少し、技術考証が欲しかったな。時代劇には時代考証が付きますよね? 電子メールを題材に使うのだから、その技術考証があれば、もっと深く楽しめる作品になっていたと思います。
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