フリーソフトを使ってMacの再生音をタイマー録音する[追記あり]
次の記事で書きたかった事の本題です。
- 「基礎英語3」の音声教材を用意する: プラスα空間 (2013年2月16日)
色々準備する方法を書きましたが、最後に「Macで『らじる★らじる』や公式ウェブサイトから録音する」方法について触れています。実際の方法を記事にしました。
この記事は、次の記事を参照しています。ありがとうございました。
私は、Macbook Pro 15 (Early 15)のOS X 10.9.1で試しています。
次の手順となります。
- 各種ソフトのインストール
- システム環境設定の 設定
- Audacity起動と設定
- 録音したいウェブページを表示
- すぐに録音あるいはタイマー録音
- 保存
- Soundflowerbedの設定
- 仕組み
それでは、解説を始めます。ちょっと、文章が長くなってしまいました。
1. 各種ソフトのインストール
まず、次のソフトをインストールします。
- Soundflower
- Audacity
- LAME
次の通り、各種ソフトをインストールします。
1.1 Soundflower
このソフト(ドライバ)は、Macの標準音声入力、標準音声出力を奪い取って、"Soundflower"と言う仮想デバイスに割り付けまる物です。小さなディレイ、低いCPU使用率で実現できているとの事です。
次のページのリンクをたどって、"Soundflower-1.6.6b.dmg"をダウンロードしてきます。
10.8までしか動作条件に書かれていませんが、10.9.1でも動きました。
OS X 10.9.2以降のSoundflowerは次の所の物が使えます。(追記 2016-01-17 22:11 twitterで教えていただきました。)
Soundflowerのドライブの中に入っている、"Soundflower.pkg"を開いて、インストーラに従ってインストールします。システム管理者権限が必要です。
ただし、開発元が未確認のため、Gatekeeperではじかれます。
「システム環境設定」の
で、「すべてのアプリケーションを許可」にしているとダブルクリックで起動します。「システム環境設定」で設定しても良いのですが、設定を元に戻すのを忘れると危険です。右クリックか、Controlキーを押しながらクリックでコンテキストメニューを出して
で開いた方が安全だと思います。次のアプリケーション(Soundflowerbed)を使うと、Soundflowerに出力しながら、内蔵スピーカーでモニターできます。ですが、インストーラがOS X 10.9.2以降に対応していないようです。(コメントをいただき、私も試してみました)
コメントに書かれている方法で、Soundflowerと内蔵スピーカーの両方に出力できるようになります。
1.2 Audacity
このソフトで録音します。録音した物を各種形式でエクスポートできます。
次のページから、"Download Audacity 2.0.5″のリンクをクリックしてダウンロードして下さい。
“Audacity 2.0.5″と言うドライブの、"Audacity"と言うフォルダを、OS Xのアプリケーションフォルダ(/Applications)にコピーします。管理者権限が必要です。
1.3 LAME
録音した物を、MP3フォーマットでエクスポートする為に必要です。Audacityの中からも、リンク先を選べます。次のところとなります。
このページのOS Xの所に、LAMEダウンロード先のリンクが書かれています。
このページも見づらいのですが、"Lame_Library_v3.98.2_for_Audacity_on_OSX.dmg"をクリックして、ダウンロードして下さい。
“Lame Library v3.98.2 for Audacity"と言うドライブの中の"Lame Library v3.98.2 for Audacity.pkg"を、右クリックか、Controlキーを押しながらクリックでコンテキストメニューを出し、
で開きます。後は、インストーラに従って、インストールして下さい。
録音用のアプリも売られています。タイマー録音機能もある様です。
[amazonjs asin="B00EZCVXN2" locale="JP"]2. システム環境設定の 設定
「システム環境設定」の
を開きます。Soundflowerをインストールする事により、システム環境設定のサウンドの、
にそれぞれ、[Soundflower (2ch)][Soundflower (64ch)]ができています。両方とも、[Soundflower (2ch)]を選んで下さい。そうすると、Macのサウンド出力とサウンド入力が、Soundflower内部で直結されます。
Macのサウンドの出力として、[Soundflower (2ch)]を選んで下さい。
3. Audacity起動と設定
Audacityを起動します。Launchpadで開いても良いですし、アプリケーションフォルダの"Audacity"にある"Audacity.app"を開いても良いです。
次の設定が必要です。
- インターフェース
- ライブラリ
- 入出力
3.1 インターフェース
起動した後、
を開きます。その中の を開きます。Languageが[English]になっているので[Nihongo]にしてOKを押します。メニューその他が、日本語で表示されます。次に を開いた時は、こちらも日本語になっています。
3.2 ライブラリ
次に、
の を開き、「MP3ライブラリバージョン」にLAMEが設定されている事を確認します。1.3の手順で正しく設定されていれば、場所(L)…を開くと、次の様になっているはずです。
3.3 入出力
一番肝心な所です。
スピーカーアイコンの所を「Built-in Output」、マイクアイコンの所を「Soundflower (2ch)」に設定します。
これで、録音準備が整いました。
4. 録音したいウェブページを表示
一般的には、次のところですかねぇ。
私が録音したいのは、NHKの語学番組です。NHKのイベントのアンケートに、必ず「語学番組はPodcastで放送して欲しい。」と要望を出しています。また、ウェブサイトからも2回ほど要望を出していますが、2回とも断られました。
受信料払っているんだから、Podcast配信して、利用者の利便性を上げて欲しいです。
5. すぐに録音あるいはタイマー録音
- すぐに録音
- タイマー録音
5.1 すぐに録音
録音ボタン●を押せば、すぐに録音が始まります。
停止ボタン■を押せば、録音停止です。
録音がうまく行くと、次の様になります。
5.2 タイマー録音
タイマー録音機能もあります。
→ で、次の画面が開きます。微妙に時間のずれがあるので、前後1分位ずつ、余分に録音しておいた方が良いと思います。
Ok(O)を押すと、次の画面になります。
タイマーが起動するまでの間、Mac本体の電源が落ちない様に、「システム環境設定」の
で設定しておいて下さい。6. 保存
→ を選択します。
ファイル名を設定して、Saveを押すと、タグの設定画面になります。
タグの設定内容は、ひな形として保存できる様ですし、デフォルト設定もできます。
OK(O)を押すと変換が始まるので、終わるまで待ちます。
これで、完成です。
7. Soundflowerbedの設定
Soundflowerをインストールすると、Soundflowerbedと言うアプリケーションも追加されます。このアプリケーションを起動すると、メニューバーにSoundflowerが現れます。このメニューで、
を選んでおく事で、Soundflowerからの出力をMacのスピーカーに出力できます。ログイン項目に入れておくと便利です。
8. 仕組み
Soundflowerの動作を説明する為の概念図です。実際のアプリケーション(ドライバ)がこの通りになっている事を保証する物ではありません。
通常
ブラウザのサウンド出力が、そのままスピーカーから流れます。
Soundflower使用時
ブラウザのサウンド出力をSoundflowerに切り替えます。Audacityの入力をSoundflowerとする事で、ブラウザのサウンド出力がAudacityの入力となります。
(追記 2015-01-02 19:24)
記述で不正確な部分を修正しました。Soundflowerbedの設定と、仕組みを追加しました。
それと、録音しているのはMacで再生される音なので、タイトルを変更しました。ストリーミングデータをそのまま保存している訳ではありません。
(追記 2016-01-17 22:11)
OS X 10.9.2以降のSoundflowerは次の所の物が使えます。
twitterで教えていただきました。
Macでのタイマー録音の設定。AudacityとSoundflowerとLAMEで。↓が参考になった。https://t.co/YPEcLaAMpc
— にゃんもにゃいと@京都 (@go_yang_i) January 9, 2016
El Capitan対応のSoundflowerは↓で入手。https://t.co/1w68g7wgz0
#ottava
(追記 2017-04-04 03:09)
macOS Sierraへのインストール方法をまとめました。
macOS SierraでMacの再生音をタイマー録音する方法[追記あり]
ディスカッション
拝啓、
OS10.9.2以降でSoundflowerが立ち上がらないが、インストールしてドライバはインストールされる、という状態になります。そうなると、タイマー録音は可能だが、その録音の際にスピーカから音が出てこない、という現象となります。
そこでMacOSユーティリティの「Audio MIDI設定」を立ち上げ、
https://www.youtube.com/watch?v=0vWfALWwxvM
にしたがって複数デバイスへ出力する機器セットをつくると、Soundflowerの本体が立ち上がらなくとも、ドライバだけでスピーカから音が出て、かつ、録音ができる状態になります。
Soundflowerのドライバはきちんとインストールされている必要があります。
おーでおまにあさんへ、初コメントありがとうございます。お返事が遅くなってすみません。やっと確認が終わりました。
Soundflowerを使うとき、音声をモニターするのにSoundflowerbedを使いますが、このインストーラがOS X 10.9.2以降(?)に対応していないのですね。インストーラが対応していないだけで、すでにインストールされているSoundflowerbedは動作するようです。
ご連絡いただいた、「Audio MIDI設定」も試してみました。ご指摘のMovieの通りの操作で、Soundflower (2ch)と内蔵スピーカーの両方に出力できるようになりました。
大変お手数ですが、現行機のMacでもSoundflowerによる録音をしつつ、Macのスピーカーから音も出せる方法をご存知でしたら教えていただけませんか?現在、OS10.12.4を使用しているのですが、「おーでおまにあ」さんの指示に従って見たところ、Quick Timeの「オーディオ収録」画面が新しくなっており、複数デバイスへ出力する機器セットを作る方法がわかりません.どうぞよろしくお願いします.
Mac初心者さんへ、初コメントありがとうございます。
実はまだ、macOS Sierraに切り替えていないのです。試験環境は準備してあるので、確認してみます。
しばらく、時間がかかると思います。
Mac初心者さんへ、
macOS Sierraで確認しました。次の記事をご覧ください。
http://oichinote.com/plus/2017/04/how-to-record-sound-on-macos-sierra.html
お市の方さんへ
色々とありがとうございます.
記事に書いていただいたように、「オーディオ装置」で「複数出力装置」を作成・選択し、Soundflower (2ch)と内蔵出力にチェックを入れたのですが、記事に示していただいた図とは異なり、「複数出力装置」の右側に表示されるマークがマイクのみで、MacOSのマークが「内蔵出力」の右側に残ったままになってしまいます.おそらくこれと関連があると思いますが、「オーディオ装置」で「複数出力装置」を選択しても、スピーカーから音が出ず、また録音もできません.何か対処法があるでしょうか?度々お手数おかけして申し訳ありませんが、もしお分かりになりましたら教えてください.
Mac初心者さんへ、
音が出ないということで、下記のページに追記しました。考えられるとしたら、スピーカーに割り当てがされていないことくらいです。
http://oichinote.com/plus/2017/04/how-to-record-sound-on-macos-sierra.html
いろいろ試しましたが、「複数出力装置」の右側にマイクを表示させることはできませんでした。
お市のかたさんへ
音を出しながら録音できました.いろいろとどうもありがとうございました!
Mac初心者さんへ、ご連絡ありがとうございます。
無事に設定できたようで、良かったです。