ドラマ「鈴子の恋」第5週[追記あり]

マナカナ,映画・テレビ・ラジオ

「鈴子の恋」は5週目です。今週も、一週間分をまとめ見しました。

そういえば、第13話(第4週)から、サブタイトルに「ミヤコ蝶々女の一代記」って付く様になりましたね。今週は、更に台詞も入る様になりました。「芸に生き、恋に生きた女。ミヤコ蝶々」

「このドラマはミヤコ蝶々さんの一代記をベースにしたオリジナルのドラマであり、フィクションです」と言うテロップも!

以下、基本的に敬称略とさせていただきます。

「鈴子の恋」第5週あらすじ。

大連→上海→南京へと慰問を続ける日向鈴子一座。各地で歓迎を受けます。上海からは、ワカナ(三倉佳奈)と合流し、鈴子(映見くらら)は漫才の才能を花開かせます。

そんな一座の元へ届いた一通の電報。さき(浅野ゆう子)の病状悪化を伝える物でした。一座は公演を切り上げ、帰国します。

さきは、その最期を鈴子の唄に見送られました。

日向鈴子一座を大陸へ案内した御子柴(彦摩呂)は、鈴子やワカナを、新興演芸に引き込もうとします。鈴子は決断できませんでした。ところが、英次郎(片岡鶴太郎)は御子柴から送られたお金に手を付けてしまっていたのです。

千人針で、寅年の女の方に特に協力を求めていましたが、寅年の女性は、自分の年の数だけ縫い目を作れる特例があるのですね。

大陸に行っている間に、さきが死んでしまうのではないかと思っていましたが、違いました。さきは、みんなに見送られて、幸せな最期を迎えました。確かに、さきの死は見せ場となるので、ドラマ的には必須なのでしょう。それと、一座が帰国する良い口実です。

鈴子が良太と逢う時、二人っきりでした。でも、あのご時世で、若い男女を二人っきりにさせますかね…。実際、敵襲の警報が鳴らなければ、男女の関係になっていたと思われ。

色々、ちょっとおかしいなぁ〜と思う所は、ドラマとしての面白さを取る為の必然なんでしょうね。「フィクションです」と注意書きが入りましたし。

天宝の出番は少ないですけれど、グッと来る台詞を言いますね。要になっていると思います。

以下、詳しすぎる、ストーリー紹介です。興味のある方だけ、お読み下さい。飛ばして、「ワカナの恋」編へどうぞ。

日向鈴子一座は、大陸で慰問を続けています。一座は、大連から上海に渡り、一関大佐(岡田浩暉)と出会います。そこで、鈴子はワカナと再開しました。

次の目的地は、南京です。一関大佐の計らいにより、英次郎は戦闘機で南京へ行ける事になりました。でも、自決用の拳銃を渡されたりと、大変だった様です。

他の一行は、南京まで汽車で行きます。その汽車の中で、鈴子は柳枝師匠(神保悟志)と再会しました。柳枝師匠は、モテる為に漫才を始めた様です。

順調に進んでいると思った矢先、汽車が急停止しました。一つ先の駅で、中国人の襲撃があったとの事です。

汽車は、夜になっても停まったままです。鈴子は、状況を聞きに行きました。その途中で見たのは、兵士達の不安な様子。鈴子は、兵士達の為に、一緒に汽車に乗っているワカナと合同で、第一回合同公演、「大日本帝国皇軍慰問爆笑軍団わらわし隊」の公演をすると言い出しました。

歌を歌いますと言う事でリクエストを集めます。リクエストは「影を慕いて」。鈴子の初恋の相手、良太(西井幸人(幼少時代))がバイオリンで練習していた曲です。それを歌っている時、鈴子は良太(鈴木裕樹)らしき人物を見つけたのでした。

南京に着いた時、そこは治安が悪いと言う事で、ホテルではなく衛兵所に泊まる事になりました。

一関大佐は、鈴子やワカナに優しくしてくれます。彼女達の漫才を見ていると、それを聞く事もできずに死んで行った仲間の事が思い浮かび、笑っていても涙が出るとの事。辛い現実です。

一関大佐は、ワカナにはコート、鈴子には人探しをしてくれる事になりました。鈴子の人探しの相手とは、歌っている時に見かけた「橋口良太」です。

その甲斐あって、鈴子は良太と再開できました。ところが良太に冷たい扱いを受けます。良太一家は、借金で夜逃げし、両親は自殺してしまったのです。親戚に預けられ、名字も変わり、坂巻良太になっていました。

良太が鈴子に出した手紙は、鈴子が読めない様にと、わざと漢字を多くしたのです。でも鈴子は、手紙をそらんじられる程になるまで、覚えていました。

7年ぶりの再開。鈴子と良太は、7年前の約束「今度逢ったら接吻して」を果たします。求め合う鈴子と良太。ところが二人を引き裂いたのは、敵襲の警報でした。

二人はそれぞれの持ち場に帰って行きましたが、結局、警報は誤報だったのでした。

「才は才を育てる」。鈴子はワカナと漫才をする事で、その才能を開かせます。鈴子は、それまで漫才はあまり好きではなかったのですが、ワカナと一緒に舞台に立つ事で勉強になり、楽しくなりました。

そんなある日、英次郎は一関大佐に呼ばれます。内地(日本)から電報が届いていたのです。英次郎は、鈴子に心配をかけさせまいと必死に隠しますが、あっさりとばれてしまいます。英次郎はウソをつくとき、目が泳ぐのです。

春夫(佐野和真)は鈴子から依頼を受け、英次郎から電報を受け取りました。そこに書かれていたのは「ハハ ビョウジョウアッカ スグカエリタシ」です。

でも、お客さんが命と、一座は慰問公演をします。

ワカナと漫才をしていた鈴子は、突然ワカナから一人で歌う事を振られます。そこへ現れたのは、バイオリンを携えた良太でした。良太の伴奏で「影を慕いて」を歌った後、鈴子は兵士達に別れを伝えます。故郷に凱旋する事をお祈りしていますと。

鈴子は良太に、生き延びて欲しいと願います。でも良太は、生き延びる事を諦めている様です。鈴子の事は、死んでも応援すると。

結局一座は、残りの公演を全てキャンセルして、日本に帰りました。上海から輸送機でした。

でも、病院に着いた時、母さきには意識がありませんでした。さきは、英次郎の口癖「バカヤロー」に気が付き、目を覚まします。

鈴子の中国での活躍を聞き、さきはワカナが天才だから、鈴子の漫才が上手くなったと察します。

そんなさきの願いは、鈴子の歌を聴き、芝居を見、漫才で笑う事でした。意識があるうちに、一座の芸を見届けたいと。

でも、病院から抜け出す事は、さきの寿命を縮めます。そんなさきの心情を天宝(田口主将)が察します。「私なら耳が聞こえるうちに鈴ちゃんの歌が聴きたいね。目が見えるうちに鈴ちゃんが舞台に立つ姿を観たい。」と。

柳座での公演をさきに見せようと計画していたのですが、さきは突然意識を失ってしまいます。まだ息はある物の、次に意識を戻った時が最後だろうと、医者が診断します。

さきを連れ出すのは今しかないと、医者と英次郎達が、柳座へ急ぎます。

さきが柳座へ到着したのを見届けた鈴子は、鈴子が赤ちゃんの時にさきに歌ってもらっていた「ゴンドラの唄」を歌います。歌う前に鈴子は、17年前に駆け落ちした、英次郎とさきの事を話します。

鈴子の唄を聞きながら、さきは息絶えました。

まるで、さきの生まれ変わりの様に、夏子(大谷允保)に女の子が生まれました。名前は美咲(?)です。

3年が過ぎ、昭和16年になっていました。美咲(?)は、座員にかわいがられながら育てられています。

そんな所へ、ワカナが鈴子を誘いに来ました。新興演芸で一緒に漫才をしようと。でも、鈴子は即断はできません。

時を同じくして、英次郎の元へ、御子柴からお菓子が届きます。その中身は、お菓子では無い様でした。その後、英次郎の行動が怪しくなります。

鈴子は、ワカナへの返事ができないでいる所に、吉本の御寮人のせい(かとうかず子)が来ました。せいは、鈴子を吉本に引き抜こうとしています。鈴子には一座があるからと断ろうとしました。せいは、鈴子が来てくれれば、一座の面倒を吉本が見ると提言します。

ワカナは新興演芸に行こうとしています。それを阻止する為に、せいは鈴子を引き抜こうとしています。吉本は、新興演芸よりも給料は低いが、芸を磨く環境は何処にも負けないと。芸の道を極めようとするなら、吉本に来た方が良いと、鈴子を説得します。

鈴子は、自分では決められなく、英次郎と相談します。でも、英次郎は自分で考えろと、引き離します。

ある日、秋夫(酒井扇治郎)の元に、召集令状が届いてしまいました。最後の舞台にと、久松役をやる事になりました。秋夫が出征する事を観客に告げ、千人針をお願いします。鈴子は、湖畔の宿を歌います。

その夜、男衆は花隈に行って芸者遊びをしてきました。

鈴子は、英次郎に御子柴の事を尋ねます。ワカナから話は聞いていると。英次郎は、御子柴から送られた菓子箱に入っていたお金を使ってしまったと告白します。

ふぅ〜、長過ぎますね。ビデオを見ながらメモしていると、こうなってしまいます。う〜ん。細かい所を追い過ぎです。もっと、ゆったりと見ないと、「だんだん」の二の舞になってしまいます。だんだんの時は、ストーリーをまとめようとするあまり、ドラマそのものを楽しめなくなってしまったのです。

ちょっと、考えなくてはなりません…。

さて、ミス・ワカナを中心としてストーリーを追う、「ワカナの恋」の第5週目です。

まずは、ザックリ版です。

ワカナ達は、わらわし隊として、中国各地を慰問しています。上海で、鈴子達に会いました。せっかく一緒になったからと、鈴子のアイデアで一緒に漫才をします。この漫才が大受けで、ワカナは、自分の新しい可能性に気が付くのでした。

ワカナは、この可能性にかけて、吉本では得られない給料、観客を欲するのでした。

一方、上海、南京で身の回りの世話をしてくれた、一関大佐に惹かれて行きます。

更に詳しくは、次をご覧下さい。本編よりも短いですが、読む気が無くなる位、長い…。ここは飛ばして、感想の所へどうぞ。

鈴子が上海に着いた時、一関大佐に紹介されていました。一足先に着いていたワカナが、肩出しのチャイナドレスで登場します。

一行は、中華料理の接待を受けます。ワカナは、中国語で何やらウェイトレスに話しています。ワカナは、青島から大連に居たので、中国語が達者なのです。

日向鈴子一座も、わらわし隊も、この後南京へ行く事になっています。英次郎は一関と一緒に戦闘機で行く事になりました。一郎(清水伸)も戦闘機で行きたがったのですが、ワカナに睨まれて、一緒に汽車で行く事になりました。

上海では、「金色夜叉」をする事にしました。でも、金色夜叉は、まだ練習中です。でもワカナは、新しいネタの方が気合いが入ると言う事でした。

ワカナは絶好調で、大きな笑いを取ります。

南京へ向かう汽車が、南京を前にして停車してしまいます。先の駅が、中国人に攻撃されてしまったのです。

鈴子のアイデアで、汽車が停車中に、第一回合同公演「大日本帝国皇軍慰問爆笑軍団わらわし隊」を開きました。

ミス・ワカナの登場で、興奮する兵士達。「本物か!」と、大人気です。ワカナと鈴子は、「故郷」を歌います。

南京では、治安が良くないので、ホテルではなく衛兵所に泊まる事になりました。ワカナと鈴子は、大部屋ではなく2人部屋です。ワカナの希望でした。

大部屋が嫌と言うだけではなく、鈴子と良太の話を聞きたかったからでした。

南京に着いた一行は、3人で漫才をします。ワカナ、鈴子と、べっぴんが二人居るので、しりとり歌合戦をする事にします。これも大受けでした。

兵隊さん達が九州出身と言う事で、博多弁等、九州弁を織り交ぜての漫才です。大受けでした。

漫才終了後、一関大佐からワカナが質問されます。一郎と結婚しているのなら、ミセス・ワカナでは? と。一関大佐の涙を見て一関大佐にキュンとしたワカナは、一郎とは一緒に暮らしているけれど、籍は入っていないので、ミス・ワカナで良いと、思わせぶりな答えでした。

一関大佐も独身です。ワカナに惹かれているようで、コートをプレゼントしました。

鈴子が良太と逢っている頃、ワカナ達の部屋に御子柴が訪ねてきます。危険を感じたワカナは「ウチは、そんな女とちゃうで」と追い返そうとします。御子柴が来た理由は、ワカナを吉本から引き抜く為でした。

ワカナが外へ出て歩いている時、一関大佐を見つけました。一関大佐は、死んで行った戦友の事を思い出し、漫才の話を聞かせてやったと。戦友達は、笑っていたと、ワカナ達を讃えます。

ワカナが部屋に戻った所で、敵襲のサイレンです。ワカナは一人で震えています。そこへ、鈴子が帰ってきました。ワカナは、めざとく鈴子の洋服のボタンが外れている事を見つけます。

ワカナは、鈴子と漫才をする事で、新しい自分を発見した様です。相方で漫才が変わりますし、観客の兵隊さん達は、毎日生死をかけているので、笑いも強烈です。

吉本の御寮人のせいは、ワカナが新興演芸に引き抜かれる事を警戒しています。でも、ワカナは、今いくらの価値があるのかが重要で、これからどうするかは、一番良い条件の所に決めたいと。「よろしゅうおたのもうします。」

また、ワカナと鈴子と一郎の3人で漫才をします。東北出身の兵隊さん達が多いと言う事で、ワカナは東北弁を使います。「〜ねが」

突然ワカナが、筑豊で別れて南京で鈴子と再開した良太を紹介します。ワカナは、鈴子の為に、こっそりと一関大佐にお願いしていた様です。

鈴子達が日本に帰って来てからしばらくして、ワカナも日本に帰ってきます。

ワカナは鈴子に、吉本を出て、新興演芸へ行こうと考えていると伝えます。その為には、鈴子が必要だと。ホンマの芸を覚えたら麻薬みたいな物で、もうそこから離れられないと。芸人は決断が大事で、えいやで決めれば良いと言う考えです。鈴子に決断を迫りますが、鈴子は決められません。「そうか。早、決めてや。」と鈴子に言い残します。

ミス・ワカナと言う芸名は、敵性語であるからと、若松若菜に変えされられてしまいました。

再び鈴子とあった時、ワカナはもう新興演芸へ行く事を決めていました。吉本はもう古いと。芸人は慈善事業ではなく、実力の世界であり、実力通りのお金が欲しいと。150人しか入れない花月では無く、その3倍もお客さんが入る、角座や浪花座の舞台に立ちたいと。給料が3倍になるのも魅力です。

英次郎と相談すると言う鈴子にワカナは、この話は英次郎も御子柴から聞いているはずだと告げます。

漫才をしながら歌う佳奈さん、生き生きしていますね。本当に楽しそうです。佳奈さんは、全力でワカナを演じているのでしょうね。

佳奈さんは、歌も漫才も上手い! 得意な歌と、大阪弁ネイティブを活かした役です。しかも、すごい迫力で御寮人や鈴子に迫ります。

佳奈さんのはまり役ですね…。とは言え、その設定を本当に活かして演技につなげるのは、佳奈さんの力です。本当に素晴らしいです。

今回は、佳奈さんの出番が多くて、良かったな〜。ワカナが居ないと、このドラマは、かなり暗くなりそうな感じです。戦時中ですから特に。

第18話の、肩出しのチャイナドレスの写真が紹介されていました。

セクシーだ…。佳奈さんの右肩のほくろが見えますね。テレビではっきり確認できましたが、この写真でもわかります。

第18話でワカナがウェイトレスに何やら話していたのは、「チンケイウォ イッペイラァダ シャオシンチュウ」(紹興酒(しょうこうしゅ)を、熱燗でお願い)だそうです。漢字だと、どう書くのでしょうか? 中国語に詳しい人に、コメントをいただきたいです…。

佳奈さんの中国語、かなり流暢でした。相当練習したんだろうな…。

(追記 2012-06-07 00:52 中国語の表現がわかりました。中国人の同僚に教えてもらいました。「请给我一杯热的绍兴酒」です。)

最後に、ワカナが歌った、日中親善の唄をメモしておきます。

熱海の海岸リュタ、リューター
貫一お宮のリャンコレン
共にショウファも チンテン限り
共にリュタリュタ チンテン限り

この唄は、宮島郁芳さん作曲作詞の、「新金色夜叉」の替え歌の様です。元の歌詞は、次のページに載っています。ありがとうございます。

熱海の海岸を散歩する
貫一お宮の二人連れ
共に歩むも今日限り
共に語るも今日限り

検索した所、ワカナの替え歌の解説してある記事を見つけました。中国語に変えてある部分が、ちゃんと意味が通じている様です。

素晴らしい! ありがとうございます。ドラマ中の設定と、見事に合致しています。

そう言えば、ワカナが一関大佐を、「イッチー」と呼んでいました。私の昔のあだ名だ…。佳奈さんに、イッチーと呼んでもらえるなんて、幸せ…。

来週は、また一波乱ありそうです。予告編を見ると、ワカナは新興演芸へ、鈴子は吉本に入るみたいです。二人は敵同士だと…。

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Posted by お市のかた